キヤノンメディカルシステムズは2020年2月25日、迅速な新型コロナウイルス遺伝子検査システムの開発を開始したことを発表した。栄研化学が開発した核酸(RNA)増幅法である「LAMP法」(LAMPはLoop-Mediated Isothermal Amplificationの略)を用い、キヤノンメディカルシステムズの小型等温増幅蛍光検出装置で検出するシステムだという。従来法(リアルタイムPCR法)に比べて簡便かつ短時間で検出できるとしている。

 今回のシステムの開発は、日本医療研究開発機構(AMED)の「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の診断法開発に資する研究(研究開発代表者は国立感染症研究所 感染病理部部長の鈴木忠樹氏)」における「迅速診断キットの基盤的研究開発」に参画して実施するもの。キヤノンメディカルシステムズは、2015年にエボラ出血熱迅速検査キットのギニア共和国への緊急支援や2019年にコンゴ民主共和国への供与、2018年ジカウイルスRNA検出試薬「Genelyzer KIT」の製造販売承認取得など、これまでの実用化実績が評価された中で、本研究事業に参画することになったとしている。

約50分以内に検出することを目指す

 LAMP法と同様に、より迅速な検出が期待されている方法として「イムノクロマト法」がある。同法については、デンカの連結子会社であるデンカ生研が2020年2月13日、新型コロナウイルスの抗原を同法により一般の医療施設でも使用可能で迅速かつ簡易に検出するキットの開発に着手したと発表している。

 このほか、東ソーは同年2月21日、RNAを増幅検出する「TRC法」を用いた新型コロナウイルス検出試薬の開発を開始したと発表した。TRC法による検出試薬を用いて、同社の自動遺伝子検査装置で検査することで、新型コロナウイルスを簡便かつ約50分以内に検出することを目指すとしている。

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