経済産業省は2020年3月11日、新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策の一環として、医師による「遠隔健康相談窓口」を設置した。政府の「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」において、感染の不安から適切な相談をせずに医療機関を受診することや感染しやすい環境に行くことを避けるよう求めているのを受けた事業だとしている。

 遠隔健康相談は、医師と相談者の間で、パソコンやスマートフォンなどの情報通信機器を活用したコミュニケーションにより、相談者個人の心身の状態に応じて必要な医学的助言を行う行為。相談者の個別的な状態を踏まえた診断や薬の処方はできないが、健康不安などを医師に遠隔で相談することができる。

 今回の事業の委託先は、MediplatとLINEヘルスケアの2社に決定。両社がそれぞれ相談窓口を設置する。Mediplatが提供する「first call」は、Webサイト上でチャットによる相談が可能。LINEヘルスケアが提供する「LINEヘルスケア」は、コミュニケーションアプリ「LINE」上でチャットによる相談ができる。いずれも、3月11日から3月31日の期間は無償で利用できるという。

「first call」によるチャットのイメージ(出所:Mediplat)

 同日、新型コロナウイルス感染症対策としてオンライン診療の特例措置を議論する厚生労働省の「第8回オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」が都内で開催された。同検討会に出席した経済産業省 商務情報政策局 参事官(情報産業戦略・ヘルスケア産業総括担当)の西川和見氏は、同省による今回のリリースに触れ、次のように述べた。「(オンライン診療の特例措置などの様々な施策と)中途半端にからむと分かりにくい。(今回の経済産業省の事業は)あくまでチャット。明確に切り分けていきたい」。