医師が患者の身体活動量を追跡する際には、装着型のフィットネス機器よりもスマートフォン(スマホ)を用いると、継続的にデータを得やすくなる可能性が新たな研究で示された。退院後6カ月まで日々の歩数を報告できた患者の割合は、装着型デバイスを用いた患者に比べてスマホを用いた患者で32%高かったという。米ペンシルベニア大学のMitesh Patel氏らによるこの研究結果は「JAMA Network Open」2月7日オンライン版に掲載された。

 米国では成人の80%近くがスマホを所有しており、スマホのアプリを使えば身体活動量を正確に把握することができる。一方、装着型のデバイスは、身体活動量以外の生体情報も追跡可能であり、導入例が増えている。しかし、患者の遠隔モニタリングを長期にわたって行う場合、スマホと装着型デバイスのどちらを用いる方が有効なのかは分かっていなかった。

 Patel氏らはこの点を明らかにすべく、フィラデルフィアの2カ所の病院で活動追跡プログラムに参加した500人(平均年齢46.6歳、女性が64%)の患者を対象に、今回の研究を実施。患者の半数を、退院後の毎日の歩数をスマホのアプリで測定する群に、残りの半数を装着型デバイスで測定する群にランダムに割り付けた。患者には、退院後6カ月間、歩数データを定期的に研究グループに送信するよう指示し、4日連続でデータ送信がないときは、Eメール、テキストメッセージ、音声メッセージなどで催促した。

 その結果、退院から30日後の時点でデータ送信を継続していた人の割合は、スマホ使用群で86.7%、装着型デバイス群で81.9%であり、有意差はなかった。しかし、各群のデータ送信継続の割合は、90日後で77.6%、67.6%になり、180日後では61.2%、46.5%と14.7ポイントもの差が開いた。