3月25日、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)に用いるホウ素薬剤「ステボロニン」(一般名:ボロファラン[10B])が、「切除不能な局所進行または局所の頭頸部癌」を効能・効果として薬事承認されたと、製造販売元のステラファーマ(大阪市中央区、代表取締役社長:浅野智之氏)が発表しました。

 BNCTは、ホウ素化合物をがん病巣に送達して、中性子線を照射することでがんをホウ素との核反応で破壊する治療法。中性子線はX線よりもエネルギーが高く体の深部にまで到達することから、深部のがんに使える上、発生するα粒子やリチウム反跳核の飛距離が細胞1個分の距離にとどまるため、がん細胞だけをピンポイントで焼灼できます。

 近年、光や超音波、中性子線など安全な物理エネルギーと薬物の融合により、癌を切らずに根治させる「ケミカルサージェリー」が、手術・抗がん剤・放射線・免疫療法に次ぐ「第5のがん治療法」として注目されています。最近では、東京工業大学の研究グループが、BNCT用のホウ素化合物に、液体のりの主成分であるポリビニルアルコール(PVA)という高分子を加えるだけでその治療効果が劇的に高まることを発見、マウスの皮下腫瘍をほぼ消失させたと報告し、話題に上りました(関連記事:液体のりの主成分が「がん根治」のカギに)。BNCTによる「第5のがん治療法」が、従来の四大治療体系にどこまでインパクトを与えるのか今後注目です。(大滝 隆行=Beyond Health)


以下では、2020年3月23~27日に配信されたプレスリリースの中から編集部がピックアップしたものを【ビジネス】【プロダクト/サービス】【要素技術】に分類しました。各項目をクリックすると、それぞれのプレスリリース(WebサイトやPDFなど)に移動します。

【ビジネス】

【プロダクト/サービス】

【要素技術】

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