フィリップス・ジャパンは、同社が手掛ける人工呼吸器「E30 システム」の薬事承認を2020年5月1日に取得したと発表した。同年5月中に数千台規模の導入を開始する。

人工呼吸器「E30 システム」(出所:フィリップス・ジャパン、以下同)

 E30 システムは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大で、人工呼吸器の確保が難しくなったことを受けて開発を進めていた二相式気道陽圧ユニットである。同年4月14日に米国で販売を開始したほか、欧州の複数の国で数万台規模の導入が決定されている。

 今回の国内での承認に当たっては、厚生労働省や医薬品医療機器総合機構(PMDA)が非常事態への対策として優先的かつ迅速な手続きを行った。その結果、わずか4日間の審査で承認を取得できたという。

週に1万5000台の生産体制を整備済み

 同社は、COVID-19の拡大を受けて、従来から生産していた人工呼吸器の増産を図っていることを、同年4月28日に開催したオンライン記者会見で明らかにしていた。具体的には、2019年には週に500台だった生産体制を、2020年1月には週に1000台に引き上げた。記者会見に登壇した同社 代表取締役社長の堤浩幸氏は、「同年7月には4000台規模に増産できる見込み」と意気込んだ(関連記事:フィリップス、新型コロナ対策に「MaaS」活用の構想も)。

オンライン記者会見に登壇したフィリップス・ジャパン 代表取締役社長の堤浩幸氏

 さらに、記者会見では、既存の人工呼吸器を重症患者用に確保するために、汎用型人工呼吸器の開発を進めていることも明らかにした。それが、今回のE30 システムである。「軽症から中等度の患者向けに開発している」と堤氏は説明していた。既に、週に1万5000台を生産できる体制を整えているという。