島津製作所は、唾液による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のPCR検査を実現したと発表した。具体的には、2020年4月20日に発売した「2019新型コロナウイルス検出試薬キット」を用いて、唾液を検体としたPCR検査の精度を調べたところ、これまで検体として使用していた鼻咽頭拭い液を用いた場合と遜色ない結果を得られたと同年5月26日に明らかにした。

 まずは、北海道大学病院で試験的に採用する。入院患者が手術する際、新型コロナウイルス感染症の有無を調べるスクリーニング検査として、唾液を検体とした検査を実施するという。

「2019新型コロナウイルス検出試薬キット」(出所:島津製作所)

唾液の保存や輸送も可能

 PCR検査においてこれまでのように鼻咽頭拭い液を採取する場合、感染者の咳やくしゃみによる医療従事者の飛沫感染が懸念されていた。そこで今回、日本医師会が唾液を使った検査を提案し、北海道大学病院で精度評価を行った。

 唾液を検体に用いた場合は、飛沫感染のリスクが少なく、鼻咽頭拭い液に比べて容易に採取できる。唾液による検査が可能になり、検体を採取できる場所が増えれば、PCR検査を実施する機会が増えると期待される。

 唾液を用いる場合の注意事項としては、10分前から食事を避けることや、のど飴やガム、歯磨き粉、喉スプレーなどを使用した場合は1時間程度経ってから採取することが挙げられている。

 島津製作所のホームページによると、唾液の保存や輸送も可能のようだ。採取当日に検査を行う場合は常温保存、翌日検査する場合は4度以下で冷蔵保存、検査を行うまで2日以上かかる場合は冷凍保存をする必要がある。輸送する場合は、24時間以内であれば常温で、それ以上を超える場合は検討中だという。