1滴の尿から高精度でがんを早期発見する――。そんな技術の開発を進めているスタートアップのIcariaは、このほどシリーズAの資金調達を実施した。同時に、社名を2020年6月17日付でCraif(クライフ)に変更したことを発表した。

左から代表取締役社長(CEO)の小野瀨隆一氏、技術顧問・共同創業者の安井隆雄氏、最高執行責任者(COO)の水沼未雅氏、最高技術責任者(CTO)の市川裕樹氏(出所:Craif、以下同)

 新規引受先は、大和企業投資、Aflac Ventures、森トラスト、FF APAC Scoutの他、国内大手企業1社、米国投資ファンド1社としている。既存引受先は、ANRI。今回の資金調達により、独自デバイスのさらなる開発や臨床研究の推進に取り組む考えだ。

 Craifは、名古屋大学発のスタートアップ。慶応義塾大学医学部が主催する「第3回 健康医療ベンチャー大賞」社会人部門で優勝するなど注目を集めている(関連記事)。

 同社が開発しているのは、「エクソソーム」と呼ぶ物質を尿から捕捉する技術。エクソソームは、がんの増殖や転移に深く関わっている分子であるマイクロRNAを内包している。

 コアとなるのは、酸化亜鉛ナノワイヤを用いた独自のエクソソーム抽出デバイスだ。同デバイスを用いることでエクソソームを高効率に抽出でき、マイクロRNAを1300種類以上検出できるとする。その発現パターンを機械学習で解析することで、高精度にがんを検出できるという。

技術の概要

 なお、新社名のCraifは、日本の文化の中で長寿の象徴とされている鶴“Crane(クレーン)”と、人生を意味する“Life(ライフ)”を掛け合わせたとしている。

新しいロゴマーク


(タイトル部のImage:monsitj -stock.adobe.com)