次世代医療基盤法に基づく「認定匿名加工医療情報作成事業者」(認定事業者)として、このほど一般財団法人 日本医師会医療情報管理機構(J-MIMO、Japan Medical Association Medical-Information Management Organization)が認定された。認定事業者の第1号は、ライフデータイニシアティブ(関連記事:いよいよ始動! 「次世代医療基盤法」によるビッグデータ活用)だった。J-MINOは認定事業者第2号となる。

(写真:Beyond Healthが撮影)

 認定事業者は、医療情報の収集と、その匿名化を担う。今回認定されたJ-MIMOは、日本医師会と傘下の日本医師会ORCA管理機構が次世代医療基盤法に基づく事業を行うことを目的に2019年3月に設立した。横倉義武氏(前日本医師会会長)が代表理事を務めている。

 同時に、認定事業者の委託を受けて医療情報や匿名加工医療情報を取り扱う「認定医療情報等取扱受託事業者」として、ICI(Integrated Clinical Care Informatics)と日鉄ソリューションズが認定された。ICIは、医療情報の利活用に向け認定事業者運営研究会を設置し活動してきた日本医師会ORCA管理機構が2019年5月に設立。代表取締役社長は上野智明氏(日本医師会ORCA管理機構 代表取締役社長)が就任している。


かねて研究を続けてきた日本医師会

 日本医師会は、かねて個人情報の厳格な管理を前提とした医療情報の安全な利活用について研究を続けてきた。次世代医療基盤法の認定事業者申請に向け、2012年から4期8年間にわたり日本医師会会長を務めてきた横倉氏も準備してきたことを明かしている(関連記事:人は必ず死ぬ。穏やかな死が健康の先のゴール)。

 日本医師会の幹部もさまざまな講演で、日本の各種保健事業は実施主体や所管省庁などが異なり、データが一元的に管理されておらず、国民の健康情報が十分に活用できていないことを指摘している。その解決のために、国民一人ひとりの生涯を通じた保健情報を一元的に管理することの必要性を説いてきた。実際、日本医師会および日本医師会ORCA管理機構は、個々人の保健情報を安全に一元化する「生涯保健情報統合基盤」の構築に向け取り組んできた。

 同基盤は医療情報を匿名化して第三者提供することを目的とし、データの有用性と安全性を両立する匿名化技術をはじめとするソリューションの開発を実施してきた。その際のITパートナー事業者として協業してきたのが、日鉄ソリューションズである。

 J-MINOが収集・加工する情報は、医療機関における患者の医療情報だけでなく、健診・介護・死亡・生活など幅広い情報という。収集元の医療機関については、大規模病院だけでなく、中小規模病院と診療所を主体としているのも特徴と言える。認定事業者となったことを受け、今後本格的に事業に取り組んでいく予定だ。

 J-MINOとICI、日鉄ソリューションズの3事業者の事業実施体制は、具体的には次の通り。J-MINOが認定事業に関するルールの策定や契約管理、匿名加工医療情報提供にかかわる審査委員会の設置・運営などを担う。ICIは、J-MINOの指示・監督の下、医療機関や介護事業所などからの情報取得・整理・加工・提供・消去など、一連の情報管理を代行する。

 日鉄ソリューションズは、ICIから医療情報の取扱業務を再委託され、医療情報のデータセンター運営や情報取得先である医療機関や介護事業所のシステム開発・導入業務などを支援していくという。


(タイトル部のImage:monsitj -stock.adobe.com)