CureAppは、第一三共と共同で、がん患者を支援する治療用アプリの共同開発を開始した。医療機器承認を目指し、2021年度を目標に乳がんのがん患者を対象とした臨床試験に入ることを予定しているという。

 がん治療における薬物療法では、全身状態や副作用をコントロールしながら治療を継続することが重要になる。しかし、外来での治療が増えてきた現状では、タイムリーな副作用の発見や刻々と変わる症状へのケアが困難という課題があったとする。

 そこで、医学的に正しい支援が可能な治療用アプリによって、薬物治療に取り組む患者のQOL向上などへ寄与することを目指す。将来的には、広く様々ながん種にも適応を広げる計画だとしている。

オランダではアプリ活用の効果が明らかに

 がん患者向けのアプリとしては、例えばオランダでは、Tired of Cancer社が、がん患者のCRF改善に向けたモバイルアプリ「Untire」を開発している。CRFは、がん患者の「倦怠感」で、がんの治療やがんそのものに伴う症状。米国ではがんの治療開始後1年以内の患者において発現率が80%を超え、治療後何年も倦怠感が続く患者は30%にのぼるとされている。

(出所:グローニンゲン大学プレスリリース)

 オランダのグローニンゲン大学では、このアプリを使用した臨床試験を実施。学術雑誌Psycho-Oncologyに発表した(関連記事:蘭社が開発「がん患者の倦怠感改善アプリ」、その効果はいかに…)。試験には、中程度から重度の疲労を持つがん患者やがんサバイバー799人が参加し、Untireを使用したところ12週間の間にCRFが大きく減少したことが確認されたという。特にアプリを定期的に使用した患者は効果が高く、アプリを3回使用後に効果が現れた患者もいたとしている。


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