先進的な研究開発において医療情報の利活用を促進するために2018年5月に施行された「次世代医療基盤法」。この法律に基づいた国内初となる研究が、いよいよ始まる。

 ファイザーは2020年12月14日、ライフデータイニシアティブおよびNTTデータと、次世代医療基盤法に基づく匿名加工医療情報提供に向けた契約を締結したと発表した。がん患者の臨床アウトカムを評価する方法について研究を行う。

第1号の事業者認定から一年、準備は整った

 次世代医療基盤法を活用するに当たり、国は2019年に初めての事業者認定を行った。その際、ライフデータイニシアティブは「認定匿名加工医療情報作成事業者」、NTTデータは「認定医療情報等取扱受託事業者」としてそれぞれ認定を受けていた。これにより、ライフデータイニシアティブが医療機関から医療情報の提供を受け、NTTデータがデータの抽出や匿名加工処理などを行うことが可能になったというわけだ(関連記事:いよいよ始動!「次世代医療基盤法」によるビッグデータ活用)。

LDI 代表理事の吉原氏(写真:加藤 康)

 ライフデータイニシアティブとNTTデータが提供する匿名加工医療情報提供事業では、レセプトデータやDPC(診断群分類別包括評価)調査データに加えて、電子カルテを参照することができる。今回締結した契約では、電子カルテに書き込まれた医師の診察記録などのリアルワールドデータを活用することによって、レセプトデータやDPC調査データの情報だけでは困難とされてきた治療の効果や安全性の臨床アウトカムを評価する方法について研究していく。