川崎市は2021年1月13日、高齢者外出支援乗車事業にICT(情報通信技術)を導入するためのサウンディング調査を実施する。参加申し込込み期限は2月2日。2月8~19日まで事業者ごとに30分から1時間程度の個別ヒアリングを実施し、3月上旬に川崎市のウェブサイトで調査結果の概要を公表する。

川崎市の介護予防事業体系における高齢者外出支援乗車事業の位置付け(出所:川崎市)

 高齢者外出支援乗車事業とは、市内在住の70歳以上の高齢者を対象に、川崎市内を運行する路線バスに大人料金の半額の運賃で乗車できる「高齢者特別乗車証明書」や、1カ月あたり1000円で何回も乗車できる「高齢者フリーパス」を提供するというもの。高齢者の社会活動への参加を促して、福祉増進を図るために実施されている。利用できるバスは川崎市バス、小田急バス、神奈川中央交通、川崎鶴見臨港バス、京浜急行バス、東急バスだ。

 現在、同事業の高齢者特別乗車証明書や高齢者フリーパスは、紙の券で配布されている。川崎市はこれら紙の券をICTを使った媒体に置き換えることで、利用実態の正確な把握や高齢者の社会活動への参加支援策の検討に役立てたい考えだ。

 調査では、「利用者に配布する媒体の種類」「その媒体を使用した場合の利用者の乗降方法」「路線バスの車載器(料金箱、ディスプレー)との連携の可能性」「システム開発(単独開発か他者との連携による開発か等)」「(川崎市と隣接する)横浜市との市境路線における運用方法等」の提案を民間事業者に求める。さらに、高齢者特別乗車証明書や高齢者フリーパス以外の、ICTを活用した店舗などでの割引やポイント制度といったサービスの可能性についても併せて調査する。

 川崎市では今回の調査結果を踏まえて、5月頃に事業者を公募、6月頃に事業者を選定して7月頃に事業に着手。2022年7~10月にかけて、高齢者外出支援乗車事業にICTを導入する予定だ。

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出典:「新・公民連携最前線」2021年1月19日付の記事より