富士フイルムは2021年3月31日、日立製作所の画像診断関連事業の買収手続きを完了したことを発表した。同日より、富士フイルムの100%子会社となる富士フイルムヘルスケアとして始動する。

 富士フイルムは2019年12月、ヘルスケア領域のさらなる事業拡大に向けて、日立製作所の画像診断関連事業の買収を発表。所要の競争法規制当局のクリアランスの取得などを買収完了の条件としていた(関連記事:既存企業の合従連衡と、異業種企業の進出と…)。

 今回の買収により、富士フイルムグループは、CTやMRI、X線診断装置、超音波診断装置、内視鏡、体外診断システム、PACSなどの幅広い画像診断関連製品のラインアップを有することとなる。医療現場のニーズに対して、ワンストップでのトータルソリューションを提供していく考え。さらに今後は、富士フイルムの画像処理技術やAI技術をこれらの製品と組み合わせていく。

 同時に富士フイルムは、同社の成長ドライバーと位置付けるヘルスケアの事業拡大を一段と加速させるため、2021年4月1日付で組織を再編することも発表した。具体的には、ヘルスケアを医療機器などのメディカルシステムとバイオCDMO・創薬支援などからなるライフサイエンスに大別し、ライフサイエンス領域をリードする「ライフサイエンス戦略本部」を新設する。

 ライフサイエンス戦略本部は、同領域におけるさらなるシナジーや新規ビジネスを創出するため、事業横断的な全体戦略を立案・推進する。同本部の傘下には、「バイオCDMO事業部」「医薬品事業部」の他に、創薬支援関連ビジネス強化のため、細胞・培地などの再生医療事業とファインケミカル事業の試薬ビジネスなどを統合し、新たに「ライフサイエンス事業部」を設立。化粧品・サプリメントを扱う現在のライフサイエンス事業部は「コンシューマーヘルスケア事業部」に改称し、同本部傘下とする。


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