「在宅透析」に向けた装置を開発するスタートアップが、このほど1億4000万円のシードラウンド資⾦調達を完了した。北⾥⼤学 医療衛⽣学部 准教授の⼩久保謙⼀氏の研究成果を基に2020年3⽉に設⽴されたPhysiologas Technologies(以下、フィジオロガス)である。

 同社が開発する装置は、給⽔配管・排⽔配管が不要かつ小型であることが特徴。在宅透析向け装置を開発する企業は海外で登場してきているものの、⽔道配管レスの装置開発に成功すれば「世界初になる」(同社)としている。

装置本体イメージ(出所:フィジオロガス)
装置本体イメージ(出所:フィジオロガス)
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 慢性腎不全患者は、高頻度かつ長時間の⾎液透析治療を病院で受け続ける必要がある。そのため、患者やその家族は、多くの制限を受けた⽣活を強いられる。一方で、在宅透析は現在、技術的・経済的なハードルによりほとんど普及していない。在宅専⽤の装置がないため、病院向けの⼤型装置を、⽔処理装置と共に⾃宅に持ち込む必要があるからだ。加えて、医療従事者による操作が前提なることも制約を大きくしている。

 在宅での透析のハードルが低くなれば、患者や家族の生活環境を大きく変える可能性がある。同社では、今回調達した資金を在宅透析向け装置のプロトタイプ開発に投じていく考え。2025年の上市を目指すとしている。

利⽤イメージ(出所:フィジオロガス)
利⽤イメージ(出所:フィジオロガス)
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 なお、今回の資金調達は、グリーンコアなど複数のエンジェル投資家と、ディープテック領域のシードアクセラレーターであるケイエスピーおよび同社投資ファンドを引受先とする第三者割当増資により実施した。


(タイトル部のImage:monsitj -stock.adobe.com)