1滴の尿から高精度でがんを早期発見する――。そんな技術の開発を進めてきた名古屋大学発のスタートアップであるCraif(クライフ)が、いよいよ実サービスの提供に乗り出す。

 プロダクト名は「miSignal(マイシグナル)」。数滴の尿でがんを早期発見するスクリーニング検査である。2022年2月より医療機関を通じて順次提供を開始する。まずは、「卵巣がん」もしくは「肺がん」を対象とする。

2021年11月16日時点のプロダクトイメージ画像(出所:Craif)
2021年11月16日時点のプロダクトイメージ画像(出所:Craif)
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 尿を医療機関に提出して、2週間程度で結果がフィードバックされる。リスクチェックの検査であり、ハイリスク/ローリスクといった度合いを利用者に提示する。その詳細は「検討中」(同社 CEOの小野瀨隆一氏)としている。価格は「数万円」になる見通し。

独自デバイスに強み

 同社が開発してきたのは、尿中に含まれる「マイクロRNA」を、酸化亜鉛ナノワイヤとマイクロ流路を組み合わせた独自デバイスで回収してAIで分析する技術。がんの発症や進行、転移に重要な役割を果たすマイクロRNAを尿中から効率よく捕捉するのが特徴だ(関連記事:「尿でがん早期発見」の定着へ、独自デバイスの強み生かす)。

Craifが手掛ける検出技術のフローイメージ(出所:Craif)
Craifが手掛ける検出技術のフローイメージ(出所:Craif)
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 今回、「検体解析のDX化を進め、大規模なデータベースを構築してデータ解析に取り組んだ結果、生産性や再現性が大きく高まった」(小野瀨氏)ことから、実用化に踏み出した。