肩こり・腰痛を切り口としたメンタル不調対策サービスを手掛けるスタートアップのバックテックは、東京大学大学院医学系研究科 川上憲人研究室とカラダとココロの不調対策に関する共同研究を開始する。バックテックが提供するオンラインサービス「ポケットセラピスト」に、川上憲人研究室が開発した自己学習型インターネット認知行動療法(Internet-based cognitive behavioral therapy;以下、iCBT)を実装。ポケットセラピストによる抑うつ症状の改善効果を検証する。

共同研究メンバー(出所:プレスリリース)
共同研究メンバー(出所:プレスリリース)
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 ポケットセラピストは、高ストレス者の6~8割が抱えている肩こり・腰痛などの慢性的な痛みを切り口に、医療専門職が「運動療法」および「認知行動療法」を通して、従業員のカラダの痛みとココロの痛みを解決するサービス。企業の生産性向上の支援に向けたもので、健康経営銘柄・ホワイト500認定企業や大手健保などに導入されているという。

 企業の生産性低下の主要因は筋骨格系障害(肩こり・腰痛など)と精神疾患であることが報告されているが、バックテックとしては「身体症状よりもメンタル不調が主訴である人への効果的なアプローチが不十分」「今後の事業のスケールに伴い、医療専門職のみが認知行動療法を行うことへの限界」という課題を抱えていたとする。その課題を解決する手段として、今回の共同研究に至った。

 川上憲人研究室が開発した自己学習型インターネット認知行動療法であるiCBTは、それを活用した介入研究において労働者の抑うつ症状の改善、うつ病発症リスクの低下、ワークエンゲージメントの向上効果を実証しているという。医療専門職がかかわるポケットセラピストと組み合わせることで、「自己学習のみの介入は利用者の完遂率が低く、介入効果が小さい」という点を補う相乗効果を狙う。


(タイトル部のImage:monsitj -stock.adobe.com)