神戸市とNTTドコモ、シーナ(神戸市)、Tellus You Care(米カリフォルニア州、以下テラス)は、介護施設における業務改善を目的に、非接触センサーを活用した科学的介護の実践に向けた応用実証事業を開始した。実施期間は2021年12月8日から22年3月31日まで。

 応用実証事業では、パスポートサイズより小さいセンサーを壁の部屋に取り付け、そこから得られた利用者の活動状況データから、従来正確に確認することが難しかった利用者の日々の睡眠状況や夜間の起床回数を可視化。利用者の同意を得た上で活用し、介護施設における業務改善、入居者個人に応じた介護プラン・サービスの提供を目指す。また、夜間の巡回や起床介助などを適時・的確に行うことができるなど、介護職員の行動最適化による稼働削減や負担軽減が期待できるほか、カメラによる監視や機器装着の煩わしさも解消される。

システム全体イメージ(左)と使用する非接触センサーの設置イメージ(右)(出所:2点とも神戸市)
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システム全体イメージ(左)と使用する非接触センサーの設置イメージ(右)(出所:2点とも神戸市)
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システム全体イメージ(左)と使用する非接触センサーの設置イメージ(右)(出所:2点とも神戸市)

 実証実験は、シーナが運営する介護施設「翔月庵 神戸大開」(神戸市)で実施する。テラスがクラウドサービスを提供し、NTTドコモがセンサーデバイスを提供するほか本実証事業を統括。神戸市は広報支援を行う。センサーデバイスにはレーダーとAi(人工知能)解析処理機能が内蔵されており、電源を差し込むだけでセンサーから5m範囲内の入居者の睡眠状況や起床状態をリアルタイムで把握できる。このため、介護施設の職員が居室を訪問せずに、入居者のプライバシーに配慮した上で、負担やストレスをかけることなく入居者の状況を把握できるようになる。

 この実証事業は、神戸市とNTTドコモは19年3月に締結した「ICTを活用した安全安心なまちづくり」に関する事業連携協定に基づく取り組みだ。協定には具体的な内容の1つとして、「プライバシー配慮型センシング技術を活用した高齢者等の地域による見守りに関するモデルづくり」が含まれている。これまで19年度に技術実証、20年度に運用実証に取り組んできた。そして今回(21年度)は事業性実証に取り組む。

(タイトル部のImage:f11photo -stock.adobe.com)


出典:「新・公民連携最前線」2021年12月22日付の記事より