CureAppは、慢性心不全治療用アプリの開発を開始した。患者へ運動療法や服薬管理、疾患教育などの包括的心臓リハビリテーションをオンラインで提供。再入院予防、QOL向上、全死亡率の減少など慢性心不全患者の予後改善を目指す。心不全の在宅診療を幅広く展開する「ゆみのハートクリニック」などを運営する医療法人社団ゆみのが開発パートナーとなる。

 同社は、日本における治療用アプリのトップランナー。2020年12月には禁煙治療向けの治療用アプリ「CureApp SC」が保険収載され、日本で初めて治療用アプリに公的医療保険が適用された(関連記事:CureAppの禁煙治療用アプリ、保険適用を中医協が了承)。さらに、高血圧治療用アプリについても2021年5月に薬事申請を実施。早ければ2022年の保険適用を目指すとしている(関連記事:高血圧治療用アプリ、2022年にも登場か)。

 その他にも、NASH(非アルコール性脂肪肝炎)向け治療用アプリ、アルコール依存症向け治療用アプリ、がん患者支援向け治療用アプリの開発を進めている。今回の慢性心不全治療用アプリは、これらに続くものとなる。

 心疾患はがんに続く日本人の死因の第2位。その中で最も多いのが心不全である。心不全罹患率は年齢とともに高くなるため、高齢化に伴い患者数が急増することが予測されている。特に慢性心不全患者の40%は1年以内に再入院するとされ、コントロール不良の場合は急性増悪(急性心不全)による緊急入院を繰り返すため、今後医療機関での病床不足や医療費の増大が懸念されている。

 慢性心不全をコントロールし急性増悪を予防するには、心臓リハビリテーション介入(多職種による疾病管理および運動療法)が効果的とされている。しかし、医療機関で実施される心臓リハビリテーションは施設の認定要件が厳しく、実施できる医療機関が少ない。また、リハビリのための通院が負担となり継続が難しいという課題がある。

 そこで今回開発するアプリでは、自宅にいながら適切な治療介入を受けられるようにすることで、より多くの慢性心不全患者へ心臓リハビリテーションを届けることを目指す。アプリは、患者用アプリ、医師用アプリ、支援者用アプリ(家族や介護・医療系スタッフなど)の3つで構成。スマートフォンなどを通じ患者の個別情報をもとに最適化された運動プログラムや疾病管理をオンラインで提供する。また、画像解析技術やIoTを活用した非監視下での在宅運動モニタリングシステムを搭載するという。

開発するアプリの概要(出所:プレスリリース)
開発するアプリの概要(出所:プレスリリース)
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(タイトル部のImage:monsitj -stock.adobe.com)