MICINは、心臓血管外科領域の手術を受ける患者の周術期をケアするアプリ「MedBridge(メドブリッジ) heart care」の全国提供を始める。患者が手術後に日常生活へ早期復帰することを支援するアプリである。「第52回日本心臓血管外科学会学術総会」(2022年3月3~5日に横浜で開催)に展示する。

 外科手術領域では近年、患者の身体への負担がより少ない低侵襲化が進み、技術の進歩に伴い在院日数が短縮している。これに伴い、患者は早期回復に向け、在宅環境で心身のセルフケアを行うことが重要になっている。

 術前からセルフケアを行い術後に備えて準備をすることや、退院後のより良い生活習慣を身につけることによって、術後の日常生活への復帰が早まることが知られている。周術期ケアに取り組むことは、術式の進歩と並行して大切であるとの考えの下、本アプリの開発に至ったという。

 アプリは、患者側モバイルアプリと医療機関側Webシステムで構成する。患者はアプリを使用することで、情報コンテンツにより、周術期における必要な情報を入院前から自身のペースに合わせて理解することができ、在宅環境下でPHRを記録するなど、体調管理の習慣を身に着けることができる。PHRを活用することで、退院後の診察時に回復の経過を医師へ伝えやすくなる。

出所:プレスリリース
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 創部の写真を撮影し共有することもできる。人工補助心臓などの装着・埋め込みデバイスの動作状況を記録することで、医療機関に状態を共有しやすくなる。自身の状態を家族と共有することもできるため、周囲が安心して見守ることができ、患者の安心感にもつながる。

 医療機関は、アプリと連携したシステムを通じて患者の在宅時の状態を把握でき、それをもとに診察できる。人工補助心臓患者に対しても、モニタリングが必要な項目を問診を通じて確認でき、創部やドライブラインなどの状況を写真で必要な時に確認することが可能となる。

 同社では今回のアプリの他に、国立がん研究センター東病院と、大腸がん患者の術後の早期回復を目指した周術期ケアアプリの開発に向けて共同研究を進めている。また、アストラゼネカとは肺がん領域においてMedBridgeを活用したソリューションの開発を共同で実施するパートナーシップ契約を締結している。


(タイトル部のImage:monsitj -stock.adobe.com)