三井不動産と東芝は、健康意識の「自分ごと化」によって“無関心層”の健康意識を高め、企業全体の健康リスクを低減する実証実験を始める。具体的には、三井不動産の健康経営支援サービス「&well(アンドウェル)」のアプリに、東芝が開発した「生活習慣病発症リスク予測AI」「リスク低減シミュレーション」を導入。2022年4月から効果検証の実証実験を開始する。
三井不動産の&wellは、導入企業の従業員に対し、健康意識と行動を変容させる「きっかけづくり」とそれを「継続・習慣化」につなげる独自の実践プログラムやイベントを提供してきた。今回、「きっかけづくり」を強化する機能として東芝と連携し前述の2機能を導入した。
生活習慣病発症リスク予測AIは、1年分の健康診断結果をもとに、5年先までの生活習慣病(糖尿病・高血圧症・脂質異常症)の発症リスクを予測するもの。その生活習慣病発症リスクを任意レベルに低減させるための「目標体重」をシミュレーションするのが、リスク低減シミュレーションだ。
これらの機能追加より、将来の疾病リスクを顕在化させ、健康意識の「自分ごと」化を促す。「生活習慣病予備群」ではない健康層や健康“無関心層”も含めた企業の社員全体の健康意識向上、健康リスクの低減につなげる。
三井不動産はまず、&well導入企業の従業員300人を対象に実証実験を実施、開始4カ月経過後に、行動変容への影響を調査する。2022年度中に「&well」サービスでの本稼働を目指すとしている。
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