ポーラは、顔画像データから「幸福感の表れた顔」の度合いを評価する技術を開発した。顔画像データから得られる空間周波数の強度と幸福感の表れた顔の評価値との相関解析により、幸福そうに見える顔の3要素は、年齢に関係なく、頬と口周りの見た目の肌状態であることが分かったという。

 同社は2021年4月、幸福学の専門家である慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授の前野隆司氏らの協力を得て「ポーラ幸せ研究所」を創設。地域・社会における美しく幸せな生き方、ウェルビーイング実現などに向けた仕組み作りと社内外への啓発に向け、様々な研究を続けている。

 幸福感はどのような時に感じるのか、どんなことで幸福感が増すのかを把握するために、「幸福感の変化」を客観的に評価することが重要だと考えた。そこで、笑顔などの表情をしなくても、真顔で「幸福感の表れた顔」を評価できる方法を研究したという。

 具体的には、18~82歳の女性272人の顔画像(正面、真顔)を用意。画像の人物とは面識のない女性20人に「幸福そう」に見える度合いを7段階で印象評価してもらった。次に、同じ顔画像の特徴を空間周波数解析で数値化し、その数値を用いて「幸福そう」に見える度合いを顔画像データから客観的に評価する関係式を導いた。

「幸福そうに見える顔」と「幸福そうに見えない顔」の代表例(70代)(出所:プレスリリース、以下同)
「幸福そうに見える顔」と「幸福そうに見えない顔」の代表例(70代)(出所:プレスリリース、以下同)

 その結果、「幸福感の表れた顔」の度合いと関連する要素には、「頬がリフトアップして見える」「頬の肌がなめらかに見える」「口角が上がって見える」といった3つの要素が大きく寄与していることが分かったとする。つまり、笑顔などの表情でないときでも、幸福感が表れた印象になることが示唆された。

 同時に、「幸福感の表れた顔」の度合いは年齢とは関係ないことも判明したという。若いから幸福そうに見える、年老いたから幸福そうに見えないということはなく、全ての人に幸福感が表れて見える可能性があるとしている。

実際の「幸福感の表れた顔」度合いスコアと年齢の散布図
実際の「幸福感の表れた顔」度合いスコアと年齢の散布図


(タイトル部のImage:monsitj -stock.adobe.com)