問題は、乳がんが原発部位から転移してしまうと、がん細胞が身体のどこか分からない場所に隠れてしまう可能性があることだ。しかし、Xu氏によると、この新たな技術により、こうした隠れた腫瘍を見つけ出せる可能性もあるという。

 米国がん協会(ACS)のチーフメディカル&サイエンティフィックオフィサーのWilliam Cance氏は、「この技術は、血液などの体液を利用してがんを発見する“リキッドバイオプシー”を開発しようとする試みの一つだ」と話す。腫瘍はさまざまな種類の物質を血液中に放出しており、これらの物質を見つけ出すことによって、進行する前の段階でがんを検出できる可能性がある。

 EV-CLUEに関する今回の研究結果について、Cance氏は「可能性を秘めていることが立証された」とし、「ほかの新規技術と同様、多くの患者で検証を行う必要がある」と述べている。そして、「今後、厳密な検証を経て精度が確認されれば、マンモグラフィに代わる乳がんのスクリーニングツールとして、このようなリキッドバイオプシーが実施されるようになる可能性がある」との見方を示している。

 EV-CLUEは3Dプリンターで作成された。Xu氏は、手頃な価格で作成でき、幅広く供給することも可能であるとして、「マンモグラフィと比べてかなり低コストで導入できる」と強調している。

 EV-CLUEは幅広いがん種での利用が可能とされ、Xu氏によると、既に、肺がんの検出におけるその有用性を検証する初期段階の研究が始まっているという。

[HealthDay News 2020年6月10日]

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