テクノロジーの進歩により多くの疾患の管理が容易になってきている。1型糖尿病では、連続血糖測定(Continuous Glucose Monitoring;CGM)の普及の影響が大きい。新たに発表された2件の論文によると、CGMは年齢にかかわらず従来の血糖測定法より有用という。

 「The Journal of the American Medical Association(JAMA)」6月16日オンライン版の論説で、アルベルト・アインシュタイン医学校のShivani Agarwal氏と同誌編集者のAnne Cappola氏は、「CGMの出現は、過去10年間で糖尿病外来診療に革命をもたらした」と語っている。

 CGMは、数分おきに間質液中のブドウ糖濃度を測定し、血糖値に換算して結果を表示する。測定値の変動が速過ぎる場合や設定範囲外になった時にアラームで知らせる機能もある。これにより、インスリン投与量を調整したり、補食をとって低血糖を防ぐことなどが可能となる。

 新しい研究の一つは、60歳以上の高齢1型糖尿病患者203人(年齢中央値68歳、糖尿病罹病期間中央値36年、女性52%、インスリンポンプ使用率53%、HbA1c7.5±0.9%)を対象に行われた。CGM群103人、従来法による血糖測定を行う群100人にランダムに割り付け6カ月間追跡して、血糖値が70mg/dL未満にあった時間の割合を比較した。CGM群はベースラインにおいて5.1%(73分/日)、観察期間中は2.7%(39分/日)、従来法群はベースラインにおいて4.7%(68分/日)、観察期間中4.9%(70分/日)であり、CGM群で有意に短縮された(P<0.001)。

 論文の筆頭著者であるAdventHealthトランスレーショナルリサーチ研究所のRichard Pratley氏によると、「CGM群では低血糖の時間帯が大幅に減少し、低血糖発作、無自覚性低血糖も減少するとともに、血糖コントロールが改善した。高齢者がこのテクノロジーによって血糖コントロールを損なうことなく低血糖を予防でき、安全性が向上することが明らかになった」という。