検証の結果は…

 その結果、アルツハイマー病になると、描画の際のペンの動かし方や書くスピードなどに変化が見られたという。研究グループによると、アルツハイマー病の患者は健常対照者と比べると、より長い休止時間を取りながら断片的に図を書き写していた。さらに、書き写す対象の絵の近くに描いたほか、図の正確性も低くなっていた。

 一方で、早期発症と後期発症の間では差が見られなかったと説明している。空間の使い方や描画の初期の手の動きは似通っており、違いは早期発症の患者で図全体を描く際に左方向に逸脱する兆候が見られただけだった。研究グループは、対象者の少なさなどが理由で、より多くの人を調べると違いがみられる可能性があると指摘している。

 研究グループは、今回の結果から、描画させる方法はアルツハイマー病の「デジタルバイオマーカー」として利用可能だと指摘している。検査を繰り返すことも可能なため、病気の進行を確認するためにも応用できるとの見方を示している。


(タイトル部のImage:Romolo Tavani -stock.adobe.com)