術後7日間のせん妄発生率は、対照群の23.0%(126人中29人)に対し、介入群は14.4%(125人中18人)で、群間差は有意水準に至らなかった(P=0.08)。ただし、介入群のうち実際にはゲームを行っていなかった4人を除外した事後解析では、せん妄発生率が13.2%(121人中16人)となり、有意な群間差が見られた(P=0.04)。

 この結果についてHumeidan氏は、「介入群の全患者が指示どおりに毎日1時間プレーしたわけではなかったが、少しでもゲームをした患者にはある程度の効果が認められた。ゲームをした患者はしなかった患者に比べて、術後せん妄が生じるリスクが40%低かった」と述べている。また、ゲームを全くしなかった患者に比べ、10時間以上プレーした患者の術後せん妄リスクは61%低く、5~10時間プレーした患者は50%以上低かったことから、「プレー時間が長いほど効果があるようだ」とも語っている。

 論文の共著者の1人で米ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校のSergio Bergese氏は、「わずかしかゲームをしなかった患者でも、リスク抑制傾向が認められた」とした上で、「最適な介入内容、介入期間について、さらに研究を重ねる必要がある」と述べている。

 またHumeidan氏は、「今回の研究ではニューロビクスにゲームを用いたが、新聞を読んだり、クロスワードパズルを解くなどの頭を使う作業を1日1時間ほど楽しむことも、脳を鍛え、せん妄の予防になると考えられる」と語っている。

[HealthDay News 2020年11月13日]

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