精神病の早期ケアにアプリが威力を発揮しそうだ。このたび症状の再発を大幅に減らせるほか、緊急受診や入院を減らすなどの有効性が確認された。アプリを開発しているスペインのバレンシア大学などの研究グループが、モバイルヘルス専門誌『JMIR Mhealth Uhealth』で2020年11月に発表した。

アプリの利用から異変を察知し、医師にアラート

 研究グループが開発したのはスマートフォンで扱える無料アプリ「ReMindCare」。精神病の初期段階にある患者を対象とし、2種類のアンケートに回答することで精神病の状態をモニターすることができるようになっている。

 アンケートの一つは毎日回答するもので、不安や悲しみなどの気分を答える。もう一つは週に1回、服薬の効果や副作用の有無などを答える。

 アプリの情報は医療機関と共有され、回答状況から症状の進行を把握できるようになっている。回答の内容から急変がみられたり、回答が遅れたりすると、医師にアラートが飛ぶ。集まったすべてのデータは医師が電子カルテに添付できる。「緊急相談」の機能もあり、患者はかかりつけの精神科医に直接連絡できて、緊急受診の予約もできる。