大腸の内部を着実に移動する

 腸では「蠕動運動」と呼ばれる動きがあり、液体や固体が肛門に向かって排出される。ロボットを肛門から内部へと動かすことは、腸本来の活動に逆行するため容易ではない。そこで研究グループは、麻酔をかけたマウスの直腸に開発した立方体のマイクロロボットを挿入。実際に腸内での移動が可能なのかをリアルタイムに超音波画像で観察した。

 こうして分かったのは、リアルタイムの超音波映像において、マイクロロボットが大腸内を転がって、厳しい条件下でも大腸の内部を移動できることだ。さらに、研究グループは、豚から切除された大腸の中でも回転移動できることを確認した。今後、開発したマイクロロボットを複数同時に使うなどして、スケールアップも視野に開発を継続する見通しだ。

 実用化を考えると、マイクロロボットは、ポリマーと金属でできており生産コストが安価であるのも利点という。研究グループは、診断目的への応用も想定する。マイクロロボットによって組織を採取するような用途が考えられるという。


(タイトル部のImage:Romolo Tavani -stock.adobe.com)