その結果、12週間後には両群で片頭痛発作が起きる日数が、1カ月当たり2日間程度減っていた(MBSR群で−1.6日、教育群で−2日。ただ、MBSR群ではそれ以外にも、抑うつ症状や片頭痛に起因する障害の程度、QOL、自己効力感、抑うつスコアの改善度が、教育群よりも高かった。また、MBSR群は教育群に比べて、実験的に誘発した痛みに対して感じる強度や不快感の程度も低かった。Wells氏は長期的な効果に関してはさらなる研究で検証する必要があるとしているが、MBSR群におけるこれらの効果は9カ月間にわたって持続して認められたという。

 Cherkin氏は、「マインドフルネスにより痛みが消失するわけではない。そうではなく、マインドフルネスにより、痛みに対する普段の反応の仕方を意識できるようになり、そこから痛みや痛みの意味に対する捉え方を変えることが可能になるのだ」と話す。

 Wells氏は、MBSRが片頭痛の症状を改善する正確な機序は不明だとしている。その上で、「人々に“今、この瞬間”に注意を向けることを促すMBSRの原理が効果の背景にあるのではないか」との見解を示している。一方、Cherkin氏はMBSRについて、「他者から与えられた治療に頼るのではなく、患者自身が関わることのできる選択肢となる。そのことが患者に力を与えている可能性がある」と指摘している。

[HealthDay News 2020年12月17日]

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