健康状態を判断するAIが不健康と判断した場合、身長や体重、血圧などの健康診断項目のデータから不健康の判断理由を説明するだけでなく、健康になるための最善策を提示する──。富士通研究所と北海道大学は、そんな特徴を持つ新たな「説明可能なAI」を開発したと発表しました。
AIの普及が進む中、AIがなぜその答えを導き出したのかについての「説明」を求められる場面が増えています。従来の技術では、「これをしておけば良い結果が得られた」という仮定の改善項目は示せるものの、判断結果を改善していくための具体的な手順などは提示できませんでした。
疾病リスクを下げるには、どんなアクションが必要で、それをどういう手順で行っていけばいいのかが分かる今回の新技術は、患者の行動変容を促すツールとして注目されます。(庄子 育子=Beyond Health)
以下では、2021年2月1~5日に配信されたプレスリリースの中から編集部がピックアップしたものを【ビジネス】【プロダクト/サービス】【要素技術】に分類しました。各項目をクリックすると、それぞれのプレスリリース(WebサイトやPDFなど)にリンクいたします。
【ビジネス】
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大日本住友製薬、ベンチャーファンド「Kicker Ventures I, L.P.」に最大累計で 20 百万ドル(約 20 億円)を出資する契約を締結
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メディカルシステムネットワーク、子会社のファーマシフトが調剤薬局のデジタル化を実現する「デジタル薬局コンソーシアム」を結成
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シスメックス、新型コロナウイルス感染症患者の重症化リスク判定を補助する検査キット「HISCLTM IFN-λ3 試薬」が保険適用
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日本メドトロニック、てんかんの定位的深部電極挿入術および脳腫瘍生検術に用いる脳神経外科手術用ロボティックシステム「ステルスAutoguide」が保険適用
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オリンパス、厚生労働省「令和 2 年度日露医療協力推進事業:内視鏡分野の協力」を推進
ロシアで大腸がんの内視鏡手技の普及を支援 -
オリンパス、医療従事者向けの医療製品・手技に関する包括的トレーニングプラットフォーム「Olympus Continuum」を立ち上げ
【プロダクト/サービス】
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大正製薬、検査キット「健康チェッカー」シリーズから「健康チェッカー『骨質』」と「健康チェッカー『腸内環境』」をオンラインショップで発売
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富士フイルム、AI技術を活用した放射線治療計画支援ソフトウェア「SYNAPSE Radiotherapy(シナプス レディオセラピー)」を発売
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ソフトバンクグループ、メンタルヘルスとハラスメント対策に関する動画教材サービス「Wellness Eye Study」に健康経営の推進に役立つヘルスケア関連の4コンテンツを追加
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木下グループ、木下抗菌サービスが国際医療研究センターとの共同研究で新型コロナウイルスが最高で99.4%不活化できることを確認
【要素技術】
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国立がん研究センターと藤田医科大、がんサバイバー労働者とがん既往のない労働者の心身状態の比較を次世代多目的コホート研究(JPHC-NEXT研究)で明らかに
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東京理科大・国立がん研究センター・理研、近赤外光を利用したハイパースペクトル画像から粘膜下腫瘍(GIST)を識別する方法を開発
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摂南大・東北大・金沢医科大、卵巣がん転移のメカニズムでセラミド合成酵素2ががん細胞の運動能および転移能を抑制することを発見
(タイトル部のImage:jeancliclac -stock.adobe.com)