人々を障害や疾患から守る、画期的なテクノロジーを取り入れた3つの新製品を紹介します。1つは、ネックバンド型Bluetoothイヤホンのように首にかけて使う、従来品の常識を打ち破る韓国社製の新補聴器「NUGUNA」。2つ目は、就寝中ではなく日中に舌の筋肉を神経刺激で鍛えていびきを改善する、英国社製の「Snoozeal」というニューロデバイス。寝ている間は装着不要のため、安眠を妨げられません。3つ目は、ベトナムコーヒー豆から作った、エコフレンドリーなコーヒーマスク「AirX」。高い抗菌性を保ちつつ、洗って何度でも再利用可能な天然素材マスクです。


以下では、2020年4月20~24日に海外の企業・大学・研究機関・米食品医薬品局(FDA)等が配信したプレスリリースの中から、編集部がピックアップしたものを【ビジネス】【プロダクト/サービス】【要素技術】に分類しました。各項目をクリックすると、それぞれのプレスリリース(ウェブサイトやPDFなど)に移動します。

【プロダクト/サービス】

  • ・音の方角を振動で知らせる、おしゃれなネックバンド補聴器
  •  韓国UFIRST社が、画期的な補聴器「NUGUNA」を発表した。高音を聞き分けて調整し、さらに音がする方角を振動で知らせてくれる新たなテクノロジーだ。従来の補聴器との一番の違いは、その斬新なフォルム。補聴器といえば、耳の穴に直接装着して使用するのが常識だが、この新たな補聴器は首にかけるスタイル。街中でよく見かけるネックバンド型のBluetoothイヤホンと見分けがつかないくらい格好がいいのだ。

    「NUGUNA」(出所:UFIRST社プレスリリース)

     電源を入れると内蔵マイクが周囲の音を判別し、どこから聞こえるかを振動で伝えてくれる。この新型補聴器は周囲の音の平均値を1秒に1000回スキャンし、平均値よりも高い、例えば道路や工事現場などで発生する高音は異常音として排除する。

     価格は500ドル(約5万3750円)ほどで、従来の補聴器よりも安めの価格設定。ネックバンド型Bluetoothイヤホンのように首にかけることで見た目の違和感を排除し、ユーザーの使いやすさを重視した。聴覚障害者や高齢者のサポートに関心の高い米国や欧州、日本の販売店やバイヤーを対象に販売が開始される。ウエアラブル・ウエルネス製品を幅広く開発しているUFIRST社は、視覚に障害を持つ人向けのネックバンド型サポートツールもこれから発表予定だ。
    Korean Technology Start-Up Company UFIRST Co., Ltd Launches a Smart Hearing Aid

  • ・舌筋を鍛えていびきを改善する神経刺激デバイス
  •  いびきの症状が表れる、軽症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群を日常生活の中で治す新デバイス「Snoozeal」が発売される。この画期的な治療デバイスは、寝ている間に使用するのではなく、日中に使う点が新しい。睡眠中の筋弛緩により舌根部や軟口蓋が沈下して気道を閉塞する閉塞性睡眠時無呼吸症候群の症状を改善するために、神経刺激で舌の筋肉を鍛える、新たな神経刺激デバイスだ。

    「Snoozeal」(出所:Signifier Medical Technologies社ウェブサイト)

     このデバイスを開発したのは、英国のSignifier Medical Technologies社。発売に向け、同社は27人の睡眠専門家とコラボし、未来の顧客ニーズにも合うよう研究を続けている。27人は北米や欧州、オーストラリアの主要な医療アカデミーの呼吸器専門医、循環器専門医、神経内科医、耳鼻咽喉科医だ。

     Signifier Medical Technologies社は専門家とのコラボによりこの新テクノロジーの効果と安全性を実証し、臨床データのマルチセンターを構築する狙い。デバイスは現在英国で商用化テストが行われており、スペインのClinica Universidad de Navarra病院の患者数名に使用したところ、いびきの改善が見られたとして、高い評価を得ている。睡眠市場に革命を起こすため、世界トップの睡眠専門家と、医療テック企業によるコラボ製品が注目される。
    Signifier Medical Technologies Collaborates With Global Sleep Experts on Its Innovative Snoozeal® Device Clinical Trials

  • ・ベトナム産コーヒー豆から作るエコなコーヒーマスク
  •  ベトナム産コーヒー豆から作られた、世界初のコーヒーマスク「AirX」が発売された。「抗菌」「再利用」「生物分解性」と、時代が求める3拍子がそろう今どきの製品だ。開発したベトナムShoeX社の創立者ターン・レ氏は「AirXマスクは新型コロナウイルスを予防するだけでなく、地球を守る製品」と強調する。

     エコフレンドリーなファッションテックとして登場したAirXマスクが企画されたのは4カ月前。ちょうど新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が始まった頃だ。マスクの使用を1度きりにするのはもったいないという発想から始まった。また、レ氏は「エコフレンドリーという要素は現代の製品にとって当然の要素であり、それ以上に機能の高さを売りにしている」と語る。

     AirXマスクは2重構造で、99.99%の抗菌力を備える。1層目の生地はコーヒーの糸を仕様し、パワーニットテクノロジーで編み上げている。柔らかく、敏感肌にも心地よい。マスクの中には銀ナノテクノロジーとコーヒーから作られた生物分解性のフィルターが入っており、フィルターは30日間使用を継続した後に捨てて、新しいものと交換して使用する。マスク自体は洗って何度も再利用できる。

     マスクは1日に1万枚製造される予定だ。医療市場における需要の高まりに応えるため、N95規格をクリアしたさらに高い機能を持つAirXマスクも近日中に発売を開始するという。香り高いベトナムコーヒーの愛好家の間でも、コーヒーマスクは人気を呼びそうだ。
    World's first face mask made from coffee - an eco-friendly message from AirX