■眼の画像から初期のパーキンソン病を検知、北米放射線学会(RSNA)

  •  北米放射線学会(RSNA)の年次総会において、「眼の検査でパーキンソン病の兆候を早期に検知する技術」が発表された。眼の画像にAI機械学習技術を組み合わせる検査だ。パーキンソン病の特徴として、神経細胞が衰退することで網膜の壁と眼球の裏側を覆う組織の層が薄くなること、また網膜の微小血管系にも影響が生じることがわかっている。こういった特徴を眼の画像からAIで解析することで、パーキンソン病の兆候を検知できるようになるかもしれないという。

     研究には1989年頃に開発されたサポートベクターマシン(SVM)学習と呼ばれるAIを導入している。SVMを訓練することで、パーキンソン病患者の眼の背面の画像から病気の兆候を検出し、機械学習ネットワークが網膜の小さな血管を手掛かりに、パーキンソン病を分類できることが示された。これにより、眼の画像から脳の病期が診断できることがわかった。眼の画像は眼科クリニックで一般的に使用されている機器で撮影することができ、特殊なレンズをつけたスマートフォンでも撮影可能だという。

     これまでパーキンソン病の診断は、主に震えや筋肉の硬直、バランス感覚の障害などの症状に基づいて行われてきた。しかし、こういった症状が発症するのは既に患者のドーパミン神経が大きな損傷を受けた後であり、病気が進行してから初めて診断できるという課題があった。簡単な眼の画像から病気が診断できるようになれば、MRIやCTなどに高額を費やすことなく、年次の健康診断でパーキンソン病の兆候を検知することが可能になるかもしれない。

     本研究の主著者、フロリダ大学ゲインズビル校の生物医学工学博士課程の学生であるマクシミリアン・ディアス氏は「将来的には、眼の画像診断をパーキンソン病だけでなく、アルツハイマー病や多発性硬化症にも応用できるのではないか」と期待を滲ませる。
    Eye Exam Could Lead to Early Parkinson's Disease Diagnosis