■ATSの迅速化で、台湾バイオテック企業に期待

  •  デジタル見本市「CES2021」で、抗生物質の精密治療をサポートする体外診断(IVD)システム「fAST」が発表され、注目を集めている。開発したのは、台湾バイオテック企業MedFluid社。細菌のタイプなどを短期間で特定し、細菌が増えるのを抑える抗生物質の組み合わせ検査を行うシステム。その名の通り、従来の抗生物質感受性検査より迅速な検査が可能だ。

     世界保健機関(WHO)は、微生物に対して薬が効かなくなる薬剤耐性(AMR)を「2019年の世界の健康に対する10の脅威の1つ」と位置付けている。その症例は北米だけでも200万人におよび、緊急対応が求められている。

    MedFluidのスタッフ(出所:MedFluid社プレスリリース)

     これまで、未知の細菌の働きを抑えるために、通常2~3種類の抗生物質を同時に投与する方法が採られてきたが、そのうち半分程度が不適切であると言われている。これは現在、抗生物質の併用が有効かどうかを確認・予測する医療機器が存在しないためで、抗菌薬感受性試験(AST)の手続きに時間がかかりすぎる点も課題として挙げられる。

     fASTの優れたポイントは、感度、速さ、柔軟性の3点だ。これまで必要とされたサンプル数の僅か1%で抗菌薬感受性試験を完了させることができる上、24時間かかっていた検査時間を5時間に縮めることにも成功した。医師は一度に最大3種類の抗生物質を組み合わせて検査を行うことができる。
    CES 2021 MedFluid Develops First-In-Class Microfluidic Platform for Rapid Detection and Screening of Disease Diagnosis

(タイトル部のImage:Photobank -stock.adobe.com)