■接着剤による手首の骨折治療、NIHより200万ドルの助成金を獲得

  • (出所:Tetraniteプレスリリース)

     米RevBio社が、米国立衛生研究所(NIH)傘下の国立老化研究所(NIA)より、2年間で総額200万ドル(約2億2千万円)に上るフェーズ2中小企業革新研究プログラム(SBIR)助成金を獲得したと発表した。この助成金により、同社は特許取得済みの骨接着剤技術「Tetranite」を用い、手首の骨折治療を目指す。CEOのブライアン・ヘス氏は「世界初の再生可能な骨接着剤で、骨折の治療法が変革する」と語る。

     手首の橈骨(とうこつ)と呼ばれる骨の骨折は、最も症例が多い外科的損傷部位の一つだ。毎年米国で67万5千人以上が橈骨遠位端骨折を患っている。患者は通常、外付けのギプスを使用するか、金属製のプレートやネジを取り付けて患部を固定する手術を受ける。しかし、ギプスを装着した患者は手首の可動域が狭くなる上、手術を受けた患者は金属プレートやネジが腱と擦れて炎症を起こし、激しい痛みを感じることがある。高齢で骨粗鬆症の患者の中には、ネジが外れてしまい、痛みが増して治癒が進まないこともある。Tetraniteは注射剤であるため、患者の皮膚を少し切開するだけで材料を投与でき、通常の手術よりも負担の少ない治療法となると期待される。

     ハーバード大学医学部整形外科のHansjorg Wyss AO教授であり、手・上肢の専門家としてマサチューセッツ総合病院に勤務するジェス・ジュピター博士は、「圧迫骨折の治療では、多くの合併症が起こり得る。手首の骨折を皮膚の外側から安全に治療できるようになれば、骨折の治療方法は大きく改善するだろう」と期待を示す。
    RevBio Receives a $2 Million NIH Grant to Pursue the Treatment of Wrist Fractures with Its Innovative Bone Adhesive Technology

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