■視界拡大と画像修正で視力を向上させる、新たなタイプのメガネが登場

  • (出所:Innovegaプレスリリース)
    (出所:Innovegaプレスリリース)
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     米Innovega社の「eMaculaシステム」は、マイクロディスプレイとiOptikスマートコンタクトレンズを掛け合わせ、視界拡大と画像修正で視力を向上させる、新たなタイプのメガネだ。オハイオ州立大学(OSU)が行った、視覚の一部に障害を持つ人を対象とした研究によると、読書、スマホの使用、遠方視などの日常作業において良好な結果が得られたという。本研究は、米国国立衛生研究所(NIH)の米国国立眼研究所(NEI)からの助成金で実施され、最近開催された視覚と眼の研究会議(ARVO)の年次総会のポスターに掲載されている。

     本研究は、眼鏡やコンタクトレンズ、手術で改善が見られない弱視の患者を対象に行われ、近距離と遠距離で視覚を使った作業を行う際のシステムの有用性を評価し、デバイスに対する意見を収集した。評価は9人の視覚障害者を対象に行われた。結果、eMaculaを装着した全ての人の両目の視力に向上が見られた。スマートコンタクトレンズの装用感については、1(悪い)から10(良い)までの評価で平均7.1という結果であった。また、被験者の4分の3が、このデバイスによって日常生活のパフォーマンスが向上し、自立性が高まる可能性を感じたと回答した。

     共同研究者であるオハイオ州立大学オプトメトリー学部准教授のブラドレー・ドアーティ博士は、「今回の研究結果を受け、画像処理のさらなる改良やカメラの仕様改善に向けた貴重な意見をもらった。eMaculaシステムが視覚障害者向けにコンテンツを拡大表示するための十分な視野、高解像度、明るさやコントラストを提供できる可能性が高まる」と期待を滲ませる。

     また、Innovega社は視覚障害者向けのディスプレイ・アイウェアとソフトウェアの共同開発を実施。1カ月使い捨てコンタクトレンズの商品化を目指し、ソフトスマートコンタクトレンズのコストを下げるプロセスエンジニアリングへの投資を進めている。

     同社の共同設立者であり、臨床・規制担当チーフオフィサーであるジェリー・レガートン博士は「視覚障害者を対象とした次の臨床評価が楽しみ。次は、視覚障害のない人が使うiOptikコンタクトレンズの規制当局からの承認取得に向け、臨床試験を進める」と計画を語る。
    Innovega's eMacula System Shows Potential to Increase Independence for Visually Impaired

(タイトル部のImage:Photobank -stock.adobe.com)