2021年7月17~23日に海外の企業・大学・研究機関・米食品医薬品局(FDA)などが配信したプレスリリースの中から、注目のニュースをピックアップしました。

■緑内障治療用の低侵襲インプラントが欧米で臨床試験開始

  • (出所:iSTAR Medical社プレスリリース)

     ベルギーのiSTAR Medical社が開発した緑内障治療用の低侵襲インプラント「MINIject」に、FDA(米国食品医薬品局)のIDE(Investigational Device Exemption)の承認が下りた。これから米国、カナダ、欧州の世界有数の外科医が参加する臨床試験「STAR-V」が開始され、350人以上の緑内障患者を対象にMINIjectの効果を検証する。

     iSTAR Medical社は2011年に設立、ベルギーに本社を置く医療技術企業。米ワシントン大学が開発した素材「STAR」の眼科における独占使用権を保有している。STARは優れた抗線維化作用と抗炎症作用を持ち、液体の流出を自然に促進する独自の多孔質構造を持つ。MINIjectは眼圧を下げて投薬の必要性を低減するとともに、周囲の組織と生物学的に統合し、炎症や線維化などの合併症を抑制するよう設計されている。

     これから実施するSTAR-V試験では、MINIjectを使用した患者の眼圧の平均減少率を測定し、20%以上減少した患者の割合を評価する。本試験は白内障手術と同時に行わず、MtyINIject単体での安全性と有効性を報告する。研究結果は全ての患者が2年間の試験を終えた時点で公表する予定。その後もMINIjectの長期的な効果を評価するために患者の追跡調査が行われる。

     米テキサス州のOphthalmology Associates of Fort Worthの緑内障専門医ブライアン・フラワーズ博士は「試験は目の上の毛様体の働きを活用し、侵襲性の低い方法で患者の眼圧を下げる可能性を検証する。単独で眼圧を下げる装置の効果が実証されれば、より多くの緑内障患者に低侵襲な治療を提供できるようになる」と語る。
    iSTAR Medical receives U.S. FDA approval to start pivotal trial for MINIject in glaucoma patients