2021年7月24日~30日に海外の企業・大学・研究機関・米食品医薬品局(FDA)などが配信したプレスリリースの中から、注目のニュースをピックアップしました。

■月経周期に着目した女性本来の力を引き出すエクササイズ、米P.volve社

  • (出所:米P.volve社プレスリリース)
    (出所:米P.volve社プレスリリース)

     ダイナミックなフィットネスプログラムの提供で知られる米P.volve社が、女性向けヘルス&ウェルネスプログラム「Phase&Function」を発表した。本プログラムは、4つのホルモン周期である月経期、卵胞期、排卵期、黄体期に適した「心」を持ち、「運動」や「食事」を行ったりすることで、女性が本来持っている力を引き出すアプローチを取る。女性の身体が内外からベストな状態になるための情報やアイデアを提供し、PMS(月経前症候群)やPMDD(月経前不快気分障害)などを防ぎ、従来の月経管理に革命を起こす。

     Phase&Functionは、臨床的な裏付けがあるプログラムだ。P.volve社のクリニカルアドバイザリーで経営メンバーであるスマン・テワリ医学博士(産婦人科医、認定栄養士)を始めとして、NASM(全米スポーツ医学アカデミー)認定トレーナーや統合栄養ヘルスコーチ、ヨガやピラティスの専門家などが指導する。プログラム開始から1カ月間、ユーザーは自分としっかり向き合いながら、次の月経サイクルで身体の内から力が湧いてくる感覚を体験できる。

     テワリ医学博士は、医療分野と機能的医療において20年以上の経験を持つ。「このプログラムでは、毎月のホルモンサイクルの変動を利用しつつ、キャリアや人間関係等といった外的要因に対する最善のアプローチを学ぶことができる。『心』を中心に置き、ホルモンサイクルに合わせた運動を行うことで、身体のエネルギーと力を最適化していく」と説明する。

     プログラムの内容を見てみよう。「サイクルトラッキングシステム」は、生理期間や周期、最終生理日を入力することで、最適なプランをカスタマイズしてくれる。

     「エクササイズプラン」では、4つのホルモン周期に合わせた運動、食事、心のケアに関する個別化プランを提供。ストレングス&スカルプト、カーディオバーン、リカバリー&ストレッチなど様々なエクササイズが用意されている。さらに「栄養プラン」では、4つのフェーズに最適な食材とレシピを提案。ホルモン状態に合った、適切な栄養を補給することができる。

     またこの他、専門家による教育プログラムもある。産婦人科医や栄養士、ヘルスコーチやトレーナー等で構成されるP.volve社の専門家チームが、本人の身体をより深く理解し、PMSやPMDDの症状を最小限に抑える方法を提案してくれる。PCやモバイルで参加できるオンラインの「ライブQ&Aセッション」も実施している。詳しくはwww.pvolve.comを参照されたい。

     P.volve社の共同設立者であるレイチェル・カッツマン氏は今回の開発プロジェクトについて、「勇敢で優秀な女性陣と共にPhase &Functionを開発できたことは特筆すべきキャリアだ。素晴らしいコミュニティで研究を重ねたことにより、女性の身体の再学習と最適化が可能になり、より健康に導くプログラムを開発することができた」と振り返った。

     ニューヨークに本社を置くP.volve社は、これまでも骨盤底筋の強化や産前産後の運動プログラムで成功を収め、女性のウェルネス分野をリードしてきた。今回発表されたPhase&Functionは、一連のプログラムを補完する位置づけになっている。
    P.volve Launches a First to Market Clinically Backed Program Revolutionizing Women's Wellness Through Nutrition and Exercise Tied to Menstrual Phases

■MRI検査の練習用VR学習ゲームを開発、米Reimagine Well社

  • (出所:米Reimagine Well社プレスリリース)
    (出所:米Reimagine Well社プレスリリース)

     MRI検査は誰にとっても不安な体験である。まず検査に対する恐怖を克服する必要がある。スキャンや放射線治療を短時間で正確に行うためには身体をじっとさせる必要があるが、その方法を学ぶ場がない。こうした課題の解決に共同で挑んだのが、米Reimagine Well社とマイアミがん研究所だ。Reimagine Well社が開発したゲーム式の「体験型教育」ツールを利用することで、患者は治療や処置をバーチャルに体験し、不安を軽減することができる。「遊びの要素」を取り入れたことが、インタラクティブな医学学習ツールとしての魅力を大きくしている。

     ReimagineWell社の共同設立者の一人であるレナード・センダー医学博士は、「病院では気晴らしや娯楽のために、バーチャルリアリティ(VR)のヘッドセットが広く活用されるようになっている。当社のアプリケーションでは、患者はまずMRIの環境や音に身体を慣らすことができる。次に、患者が横たわりゲームが開始され、一定時間身体を動かさずにじっとすることに成功すると、白黒の世界から鮮やかな色彩の世界への移行を楽しむことができる」と機器の概要を説明する。

     VRヘッドセットは患者の僅かな動きを正確に検知することが可能で、動きの有無がスコアとなる。スコアが上がると、MRIの音は聞き心地のよい自然な環境音に変わる仕組みだ。ゲームは3つのレベルで構成され、患者が受ける治療時間と同じ時間で終了する。一方、医師はスコアを知ることで画像の精度やMRIにかかる時間の予測を行うことができる。ゲームを予測ツールとして活用することで、MRIの処置時間を短縮することも期待される。

     患者は、この「体験型教育」を通じMRI検査の不安を払拭できる。なお、Reimagine Well社はこの他にも、脳波検査や放射線治療の不安を軽減するプログラムも開発しており、さらには、患者の気分転換を目的としたカスタマイズ型の療法プログラムも提供している。

     ReimagineWell社のもう一人の共同設立者であるロジャー・ホルツバーグ氏は、ウェルネスプログラムをオフラインとオンラインで提供する米My Bridge 4 Life社の創設者であり、Disneyのテーマパークの設計等を手掛ける「イマジニア」として受賞歴を持つ人物だ。米国国立がん研究所の初代クリエイティブ・ディレクター(コンサルティング)を務め、自身もがんサバイバーとして知られる。
    Reimagine Well Launches Ground-Breaking VR Based MRI Stillness Game

■韓国Hyundai Mobis社、脳波計測技術を用いたADAS(先進運転支援)システム

  • (出所:韓国Hyundai Mobis社プレスリリース)
    (出所:韓国Hyundai Mobis社プレスリリース)

     世界第7位の自動車部品メーカーである韓国のHyundai Mobis社は、3年間の研究開発の末、脳波測定を利用したADAS(先進運転支援)システム「M.Brain」の開発に成功した。脳波計測は最先端の技術であり、自動車業界で活用されるのは初めて。M.Brainは、まず京畿道の公共バスで試験的運用を開始する予定で、ヘルスケアの新技術を公共交通機関に適用し、公共の安全に貢献することを目指す。

     M.Brainはイヤホンセンサーで耳の周りの脳波を検出し、ドライバーの状態をリアルタイムで測定する装置だ。機械学習により脳波のデータを分析・判断することで、従来の心拍測定技術やアイトラッキング技術よりも多量のデータ測定を可能とする。

     M.Brainをスマホアプリに連携すれば、ドライバーに集中力の低下などを通知することができる。視覚(運転席周辺のLED)、触覚(シートの振動)、聴覚(ヘッドレストのスピーカー)等、様々な感覚器官に警告を送ることが可能だ。

     Hyundai Mobis社は、これまでも、居眠り運転事故防止に取り組む「DDREM(Departed Driver Rescue & Exit Maneuver)」、視線追跡型のDSW(Driver State Warning)システム、レーダーを用いて後部座席の幼児を検知するROA(Rear Occupant Alert)システムなどを発表しており、研究開発に力を注いでいる。
    Hyundai Mobis develops the world's first 'brainwaves' based ADAS technology

(タイトル部のImage:Photobank -stock.adobe.com)