■米国筋ジストロフィー協会(MDA)、障害者雇用促進プログラムを発表

  • (出所:米国筋ジストロフィー協会(MDA)プレスリリース)
    (出所:米国筋ジストロフィー協会(MDA)プレスリリース)
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     米国筋ジストロフィー協会(MDA)は、米国の障害者専門家や団体と協力し、「障害者と企業の間の溝を埋め、未開発の人材層を掘り起こす」障害者雇用促進プログラムを発表した。近年のリモートワークの普及に伴い、障害者にとって働きやすい職場環境が少しずつ整ってきている。企業にとって、多様性のある職場は、優秀な人材を惹きつけるセールスポイントだ。MDAは、障害者雇用啓発月間を通じ、障害者が仕事を通して経済的な自立を達成できるよう、雇用機会を提供する取り組みを行う。

     MDAのチーフ・オブ・スタッフであるクリスティン・ウェルカー氏は、「私たちはニューヨーク市長障害者事務所で、パートナー団体や、障害を持つ求職者をサポートする雇用プラットフォームであるInclusively社と協力し、産業界の課題を克服し、障害者の雇用機会の開拓支援を行っている。本プログラムは最初の1歩。米国の4人に1人は障害者という実態に見合うよう、よりインクルーシブな職場の実現に向けて尽力したい」と述べる。

     いよいよ一連のプログラムとプラットフォームがスタートする。MDA、ニューヨーク市長障害者事務所、Inclusively社は、他のDEI(多様性、公平性、包含性)権威者や擁護者、教育指導者、業界幹部などの著名なグループと共に、障害者雇用に関する課題を議論し、経験や専門知識を共有し、雇用者と求職者が職場で成功を収めるためのステップを探る円卓会議を開催する予定だ。また、MDAはパートナーであるInclusively社を通し、募集職種に最適な人材を探す。Inclusively社は同社のジョブマッチング技術を用い、MDAのニーズに合致する求人を紹介する。

     「学生は社会人と接する機会を持つことで、社会人として成功するためのスタートを切ることができる」とMDAは考える。そのため、MDAはGeneral Motors社(GM)とパートナーシップを組み、「STEM(Science、Technology、Engineering、Mathematics)コネクションプログラム」を拡大している。10月から11月にかけ、神経筋疾患を患う16歳から21歳の若者にメンターを派遣し、STEM分野における高等教育や就職の機会について学ぶ場を提供する。メンターシッププログラムを通し、参加者がメンターと一緒に働くことで自信をつけ、職場での対応力を身につけることが狙い。MDAはインクルーシブな労働力の導入を促進する最新の試みを通じ、障害を持つ人々をサポートする使命を貫く。

     本活動は、今まさに起きている「職場の規範の変化」にぴたりと当てはまる。MDAが発行する雑誌『Ques』の最新号では、在宅勤務に焦点を当てている。2020年後半にPwCが実施した調査では、在宅勤務に対する雇用にポジティブな変化が見られ、83%の企業がリモートワークへの移行は自社にとって成功したと回答している。MDAは、今後もQuestコンテンツプラットフォームを利用し、インクルーシブな職場づくりの取り組みの進捗状況を伝えていく。

     MDAは設立以来70年にわたり、筋ジストロフィー、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、及び関連する神経筋疾患を患う人々の生活の支援として、神経系疾患の研究に10億ドル(1100億円)以上を投じ、治療法の開発を促進してきた。研究は治療法の開発に直結している。MDAのMOVRは、複数の神経筋疾患の臨床データ、遺伝子情報、患者からの報告データを集約し、健康状態を改善し、医薬品開発を促進するための最初で唯一のデータハブとなっている。

     MDAは、米国内の150以上の主要な医療機関でクラス最高のケアを提供、学際的なクリニックのネットワークをサポートしている。リソースセンターでは、1対1の専門的なサポートをコミュニティに提供し、家族や医療従事者向けの教育会議、イベント、教材なども提供している。また、地域社会への平等なアクセスを支援し、毎年、何千人もの子どもや若者が、サマーキャンプやレクリエーションプログラムを通じ、重要なライフスキルを学び、自立した生活を送っている。
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(タイトル部のImage:Photobank -stock.adobe.com)