必ずしも平等な世界ではなくなっていく

 最後に(3)のインセンティブとペナルティについてです。

 今後は、成果に伴いインセンティブが発生する、そんな世界に移行していくはずです。これまでの、保険点数の枠組みの中で行為によりポイントを積み重ねていくといった仕組みは変わっていくでしょう。患者の立場としてもそうです。自ら健康管理を積極的に進めていくのであれば何かのインセンティブにつながる仕組みが構築されていきます。

 こうしたインセンティブを、社会のどのような機能でどう設計していくか、それがこれからの10年には不可欠です。現在その裏側にあるペナルティ、つまり何かをしないと何かを失う、という仕組みはあまり存在しません。人間、あるいは組織が本来の力を発揮する上においては、インセンティブとペナルティの両方が存在することが望ましいでしょう。この両面の仕組みが設計され、社会に実装されていくと見ています。

 結果として、いろいろなものが淘汰されていく可能性はあります。今までは、いわば平等な世界でした。必ずしもそうではなくなっていくのが、これからの10年だと考えています。


(タイトル部のImage:adimas -stock.adobe.com)