6月14日、「中国この10年」をテーマとした一連の記者会見で、過去10年の中国の工業・情報化発展の成果が総括された。2012年から2021年の間に、中国製造業の付加価値額は16兆9800億元(1元は約20.0円)から31兆4千億元に増え、世界に占める割合は22.5%から30%近くまで上昇した。この間、モバイルネットワークは3Gからスタート、4Gで世界と足並みを揃え、5Gでは世界をリードする状況へ飛躍した。工業・情報化部によれば、「銅製ケーブルから光ファイバーケーブルへの改造プロジェクトを完了、100Mbps以上のユーザーがゼロだった状態から93.4%にまで増えた。4G基地局の規模は世界の半分以上を占め、5G基地局数は161万5千ヶ所に達し、5G携帯電話ユーザーは4億人を超えた」という。今後は企業を主体とし、市場を重視した「産学研用(産業、大学、研究機関、ユーザー)」が融合した技術イノベーション体制を構築、「メイド・イン・チャイナ」から「クリエイテッド・イン・チャイナ」への転換を加速させる。中国製造業は新しい時代に入る。(日経BP 総合研究所)

 2012年から2021年の間に、中国の製造業の付加価値額は16兆9800億元(1元は約20.0円)から31兆4千億元に増加し、産業チェーンとサプライチェーンの強靱性と競争力が高まり続け、世界最大規模で技術がトップレベルのネットワークインフラを構築し、数多くの重要なシンボル的イノベーションの成果がメイド・イン・チャイナを牽引して絶えず新たな高みに押し上げた。

 14日に行なわれた「中国のこの10年」をテーマとした一連の記者会見で、過去10年間の中国の工業・情報化発展の成果の総括が行なわれた。

製造業の付加価値額が世界の30%近くに

 2012年から2021年の間に、中国の製造業の付加価値は16兆9800億元から31兆4千億元に増加した。世界に占める割合は22.5%から30%近くまで上昇した。製造業の規模がさらに大きくなり、その実力もさらに高まり、経済発展の基礎を突き固めた。

 工業・情報化部(省)の辛国斌副部長は、「製造業の発展は人々の獲得感を大きく増強し、省エネ・スマート家電が全面的に普及し、自動車が一般家庭に急速に普及した。人口千人あたりの自動車保有台数は12年の89台から21年は208台に増えた。また開放と協力が絶えず深化し、製造業の中間製品の貿易は世界で20%前後の割合を占めるようになった」と述べた。

工業付加価値額の年平均増加率は6.3%

 12年から21年の間に、中国の工業経済は安定した増加を続け、工業付加価値額が12年の20兆9千億元から21年は37兆3千億元に増加し、年平均増加率は6.3%で、同期の世界平均の約2%をはるかに上回った。製品の国際競争力が上昇を続け、工業製品の輸出先は世界のほぼすべての国と地域をカバーした。

産業体制の優位性が持続的に向上

 辛副部長は、「12年から21年の間に、中国は整った産業体制の優位性を突き固め、向上させ、産業チェーンとサプライチェーンの強靱性と競争力が高まり続けた。中国には41の工業大分類、207の工業中分類、666の工業小分類がすべてあり、世界で唯一、国連の国際標準産業分類の全ての工業分類を有する国だ。産業チェーンとサプライチェーンの強靱性と競争力が高まり続け、中国経済が外からの打撃に対処する能力を効果的に高めた」と指摘した。

メイド・イン・チャイナがグローバルバリューチェーンのミドル・ハイクラスへの歩みを加速

 この10年間、中国の産業構造調整は着実な成果を収め、メイド・イン・チャイナはグローバルバリューチェーンのミドル・ハイクラスへと急速に歩みを進めている。ハイテク製造業と設備製造業が一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)の付加価値額に占める割合はそれぞれ12年の9.4%と28%から、21年は15.1%と32.4%に上昇し、一定規模以上の工業企業の成長への寄与度はそれぞれ28.6%と45%だった。

世界最大規模のネットワークインフラを構築

 この10年間、中国は世界最大規模で、技術がトップクラスのネットワークインフラを構築し、光ファイバーネットワークのブロードバンド接続の速度は10Mbpsから100Mbpsへ、さらに1Tbpsへと指数関数的に増加した。モバイルネットワークは3Gでブレークスルーを成し遂げ、4Gで世界と足並みを揃え、5Gでは世界をリードする状況へと飛躍した。工業・情報化部の韓夏・チーフエンジニアによれば、「銅製ケーブルから光ファイバーケーブルへの歴史的な改造プロジェクトを完了し、すべての地級市(省と県の中間にある行政単位)が光ネットワーク都市を全面的に構築し、接続速度が100Mbps以上のユーザーがゼロだった状態から93.4%にまで増え、1Tbps以上のユーザーも5千万人を突破した。4G基地局の規模は世界の半分以上を占め、5G基地局数は161万5千ヶ所に達し、5G携帯電話ユーザーは4億人を超えた。

製造業デジタルトランスフォーメーションが新たなステージへ

 この10年間、中国は踏み込んだデジタルトランスフォーメーションを推進し、スマート製造プロジェクトの実施に力を入れてきた。21年末現在、全国の工業企業の重要工程のデジタル制御化率は51.3%に達し、12年に比べて30.7ポイント上昇した。デジタル化研究開発設計ツールの普及率は74.7%に達し、同25.9ポイント上昇した。デジタル化された製造現場とスマート工場を700ヶ所あまり構築しており、精錬、染色、家電などの分野におけるスマート製造水準はいずれも世界トップレベルだ。

 インダストリアル・インターネットのイノベーションと発展が加速し、大型のインダストリアル・インターネット用プラットフォームを150ヶ所以上育成し、接続されている工業設備は7800万台(セット)を超え、工業関連アプリの数は60万点を上回り、インダストリアル・インターネットの応用はすでに国民経済の45の大分類をカバーしている。

 12年から21年の間に、中国の電子情報製造業の規模は10兆7千億元から14兆1千億元に、ソフトウェア産業の規模は2兆5千億元から9兆5千億元にそれぞれ拡大し、いずれも国民経済の各業界の中で上位に並んだ。

メイド・イン・チャイナからクリエイテッド・イン・チャイナへの転換が加速

 辛副部長によると、今後は企業を主体とし、市場を方向性とし、産学研用(産業、大学、研究機関、ユーザー)が深く融合した産業技術イノベーションシステムの構築を加速し、産業イノベーションを点レベルの突破から体系的能力の向上へと加速的に転換させる。高速鉄道「復興号」は中国全土を駆け巡り、現時点で最も速く、最も快適な移動手段になった。有人潜水船「奮闘者」はマリアナ海溝に到達し、水深1万メートル級の潜水に21回成功し、1万メートル級潜水の回数と人数で世界一になった。国産大型旅客機「C919」の開発が重要な進展を遂げ、近く許可証を取得して引き渡しされる見込みだ。1基あたりの容量が世界最大の100万キロワット(KW)水力発電ユニットが白鶴灘水力発電所で順調に稼働しており、ユニット全体の年間発電量は約7500万人の年間電力消費量をまかなえる。超大型直径シールドマシン「京華号」も順調に稼働しており、山や地面を掘り進み、四方八方に通じる交通ネットワークを構築した。モバイルロボット、水中ロボット、掃除ロボット、ドローンなどの技術及びMRI(磁気共鳴画像)や超音波イメージングなど先端の医療用画像診断装置はどれも世界のトップレベルにある。新エネルギー自動車のバッテリー単体のエネルギー密度は12年に比べて1.3倍増加した一方で、価格は80%低下し、主流車種の航続距離は150キロメートルから500キロメートル以上に伸びた。

 数多くの重要なシンボル的イノベーション成果は、国が重要戦略、重要プロジェクト、重要事業を実施する上で力強い保障を提供してきた。(出所:人民網日本語版)