先端技術を利用し、よりスマートなコンテンツ体験を可能とするスマート視聴のニーズが中国で急速に拡大している。山東省青島市で開幕したスマート視聴会議においては、プロジェクト10件で投資総額55億6000万元の契約が結ばれ、青島ハイテク産業開発区で実施されることになったという。5G、AI、VRなどの技術を応用することで、スマート視聴は業界のモデル転換と変革を絶えず推進していく。(日経BP 総合研究所)

 2021(GIAC)スマート視聴会議が12日、山東省青島市で開幕した。投資総額55億6000万元(1元は約17.7円)のプロジェクト10件の契約が結ばれ、青島ハイテク産業開発区で実施されることになった。人民網が伝えた。

 スマート視聴業界のバロメーターとしてのスマート視聴会議は、3年連続で青島市で開催された。今会議の実施者で開催地でもある同開発区が注目を浴びた。同開発区管理委員会の王震副主任は会議で、同区はイノベーション、起業、生活に適した環境が整っているという3つの面から説明を行った。

 山東半島国家独自イノベーションモデル区、国家起業・イノベーションモデル拠点としての同開発区は、次世代通信技術、医療・医薬、AI(人工知能)+先端設備製造、現代サービス業の「3+1」主導産業クラスターの構築に取り組んでおり、より多くの科学イノベーションの力を動かし、スマート視聴の産業発展の基礎を固める。今会議において、CIS感光チップパッケージング及びカメラモジュール製造プロジェクト、華芯半導体科学技術産業パークプロジェクトなどの10件・投資総額55億6000万元の新経済分野の重点プロジェクトの契約が結ばれ、同開発区で実施されることになった。

思考の転換、「デジタルエンパワーメントの翼」をつける

 デジタル発信の時代において、デジタル化モデル転換はまず思考を転換する必要がある。人民日報社の崔士鑫副編集長が述べたように、「デジタル中国の建設推進は、スマート視聴の役割を十分に発揮する必要がある。デジタル化の思考を行政、ビジネス、サービスの各分野に浸透させ、スマート視聴を生産、生活、生態の各シーンに融合させる。各方面のイノベーションの力を集め、デジタル中国の建設に向けた良好な世論の雰囲気を醸成する」。

 中央インターネット安全・情報化委員会弁公室ネットワーク発信局の謝登科局長は、「情報発信の裏側には価値誘導があり、観点の対立の深い所には人心の向背がある。先進技術の新エンジンを活用し、価値を創出し新たな境界をけん引し、国民に寄与する新たな領域を切り開く」と述べた。

業態イノベーションと産業の融合発展を推進

 デジタル文明はリアルとバーチャルの2つの世界を結び、つなげた。実体経済とデジタル経済の深い融合を促し、従来型産業のスマートな発展を加速させている。

 人民網の党委書記、董事長、総裁を務める葉蓁蓁氏は、「スマート視聴設備は現在、視聴を人類の耳目から脳に準じる存在への変化を支えており、意思決定と行動を支援している。これまでは視聴技術により万物を観察していたが、今や万物が人類を観察している可能性がある。コグニティブインテリジェンスの時代に入れば、万物の思考に変わる可能性がある。絶えず変化するなか、ヒトとヒト、モノとモノ、ヒトとモノの間で十分に意思疎通・対話できるようになるこそがスマート視聴の素晴らしい未来ビジョンだ」と述べた。

 5Gはクアルコム中国エリアの孟樸会長が今会議で終始注目してきた話題だ。孟氏は、「5G技術の発展はクロスリアリティ(XR)、つまり一般的に言われる仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、複合現実(MR)の総称に対して大きな推進的役割を果たす。これは力強く発展する業界だ。国内の産業チェーンはすでに非常に積極的にこの業界を受け入れている。5Gのエンパワーメントにより、新たな応用シーンと業態をもたらしている」と述べた。

スマート視聴の新時代、各業界の深い融合を推進

 人民網研究院は12日、「2021年スマート視聴産業ホットスポット研究報告書」を発表し、6つの次元から全体的にスマート視聴の発展状況を示した。報告書によると、中国の昨年12月現在のネットワーク視聴ユーザー数は9億4400万人で、同年6月より4321万人増加した。ネットユーザーの利用率は95.4%。既存の構造が打破され、プラットフォームの競合が激化し、産業構造が絶えず変化している。スマート視聴はメディアの深い融合発展の重要な「方向」と必要不可欠な「新インフラ」になった。

 注意すべきは、スマート視聴産業拠点の建設が地方で次々と実施され、産業のさらなる成長を支えていることだ。5G、AI、VRなどの技術の応用により、スマート視聴はさらに公共サービス、EC、文化・観光、教育、医療、スポーツなどの各業界と深く融合し、産業チェーンを再構築し、業界のモデル転換と変革を絶えず推進している。山東省党委員会常務委員、青島市党委員会書記の陸治原氏はあいさつの中で、「チャンスを掴み、優位性を発揮し、スマート視聴などの新メディア産業の質の高い発展を推進する必要がある」と述べた。(出所:人民網日本語版)

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