市場の概要
・WHO が認めた医療的有効性
・世界的には「グリーンラッシュ」
・オイルやチョコなどの関連製品

攻略のポイント
・世界で増大する関連製品
・THCの徹底的な排除
・大麻取扱者免許制度

 CBD(カンナビジオール)は大麻の茎または種子に含まれる成分であり、WHO(世界保健機構)は医療的有効性があることを認めている。CBDを飲料に混ぜて飲むと、リラックスできたり、深く眠れたりするなどの効果があるとされている。既に、てんかんやうつ病の治療に使われた実績もある。そのほかの様々な症状にも効果があるとして研究が盛んに行われており、医療の世界でCBDは注目の成分である。また、世界アンチドーピング機構(WADA)もCBDを2017年9月に禁止薬物リストから除外している。CBDは運動能力を向上させるものとは考えられていないわけだ。

 2019年4月、ゴルフの祭典・マスターズで43歳のタイガー・ウッズが復活優勝を果たしたが彼はプレイの最中、常にガムを噛んでいた。そのガムにCBDが含まれているのではないかと米ゴルフ誌が報道した。ゴルフというメンタルがプレイに大きく影響するスポーツにおいて、リラックス効果をもたらすCBDを摂取することは効果的だったのかもしれない。事実は明らかではないが、もしCBDを含んでいたとしても違法ではないしドーピングでもない。

 CBDは酩酊作用をもたらさない。大麻において酩酊作用をもたらすのは大麻の穂、葉、根から抽出されるTHC(テトラヒドロカンナビノール)と呼ばれる成分である。CBDを医療大麻、THCを嗜好大麻と呼ぶこともある。いずれも大麻に含まれる成分だが、日本においてCBDは合法で入手可能であり、THCは違法である。

 CBDの効果に注目し、大麻産業を成長エンジンにしようという動きが世界各国で広まっており、「グリーンラッシュ」とも呼ばれている。その一つとして2018年になってミシガン州をはじめとする米国のいくつかの州やカナダで医療と嗜好の両方について大麻が解禁された。

 日本ではCBDオイルやCBDチョコレートなどが現在でも入手可能であり、今後は世界で急増するCBD関連製品が輸入販売されていくだろう。

 ただし輸入販売する際にTHCの混入に十分な注意が必要だ。米国などで売られているCBD製品には、わずかながらTHCが含有されているものもあるが、日本で売るためにはTHCを徹底的に排除しなければならない。

 日本においても免許をとることによりCBDを目的として大麻の栽培ができる。CBDを含む大麻の茎や種子の活用に限定して栽培は許可される。THCを含む穂、葉、根の処分方法を明示するとともに、栽培中の大麻が盗まれないように対策を徹底することが求められる。これらの条件が緩和される可能性は低く、免許の取得にはかなりの覚悟が必要だ。