第8期「ビズラボ」報告記

リアル開発会議 編集部

多彩な趣味がビジネスにも好影響

 警備会社、建設会社、ITベンダー、半導体の基板メーカー、印刷会社など多様な業種のメンバーが集まり、2018年10月から第8期「ビズラボ」が開催された。17人がA~Dの4グループに分かれて、この時代だからこその新しい事業を考えた。

 Aグループは、香りやにおいをテーマにビジネスを考えた。においを見える化して都市の悪臭を源から断つ、人のやる気を引き出す香りを企業向けに販売するなど、においビジネスの大きな可能性が見えた。

 Bグループはキャッシュレスが進む時代にあえて現金を必要とするビジネスを取り上げた。電子マネーが普及し、現金を使うことが減ってきたが、お年玉やお祝いなどは現金でもらった方が、実感が湧いて喜ばれるケースもある。人と人のつながりには現金が必要というのが、1つのゴールだ。

 Cグループは、蓄電池をいつでも交換できるインフラを考えた。スマホの普及で充電に対するニーズが高まっている。今後は電気自動車が普及することでさらに充電に対するニーズが膨らむだろう。蓄電池をいつでも交換できたら、便利な社会になる。そこで蓄電池と自動販売機をコラボした仕組みを考えた。

 Dグループのテーマは、カネカの食材を提供する食堂だ。カネカの食材を利用して健康を維持する食事を提供するだけでなく、スポーツ選手が店舗に立ち、健康のためにどのような食事がいいかをアドバイスする。スポーツ選手に勧められると、説得力が増し、健康食品の販売につながる。

 異業種の集まりであることに加え、今回は多彩な趣味を持つ参加者が多かったのが印象深かった。休日には相模湾にマグロを釣りに行く人やヤクルトスワローズの大ファン、商品の転売を副職とする人など、仕事以外のことで豊富な知識を持っている。経験豊かな人もいて、交流会では幽体離脱や宇宙アニメの話で盛り上がった。仕事外のこうした知識も、事業アイデアを広げるのに生かされた。

5日目のリアルツアーの様子
5日目のリアルツアーの様子

今回のビジネステーマ

Aグループ「快香空間」
香りやにおいをテーマにしたビジネス。嗅覚は、五感の中で唯一脳の根幹である大脳辺縁系に情報を提供する。直感的に反応し、ごまかしが利かない。しかし、ビジネス化は意外に進んでいない。香り・においによって生じた感情や行動をデータベース化し、人工知能(AI)で分析して価値を提供する仕組み「快香空間」としてまとめた。

Bグループ「どうしても現金」
電子マネーが普及し、現金を使う機会が減りつつある。そこで、あえて現金を使うことを前提にしたビジネスを考えた。地元を応援したい高齢者が地元の若者の起業に融資する。その際に資金はタンス預金(現金)を直接、顔を見て手渡しする。地域経済の活性化にも効果が見込める。

Cグループ「蓄電力会社」
街中にある自動販売機に蓄電池を収納し、会員はいつでも好きなだけ蓄電池を交換していい仕組み。これでスマホの電池残量を気にせずとも、電池がなくなったら近くの自動販売機で交換できる。自動販売機のオーナーは飲み物を購入してもらえるメリットがある。

Dグループ「カネカ食堂」
カネカの食材を利用した、健康に配慮した料理を食べられる食堂を経営する。スポーツ選手が常駐して、来店した客に健康についてのアドバイスを行う。かつてプロだった人気のスポーツ選手からアドバイスが聞けるのでファンが集まる、という狙いだ。スポーツ選手にとっては第2の人生の職が確保され、ケガなどで選手生命が断たれた選手の受け皿にもなる。

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