富士通主催「ビズラボ」第8期 報告記

リアル開発会議 編集部

空いた時間や余ったスペースにチャンス

 2019年第1四半期、「ビズラボ Presented by FU JITSU 第8期」(富士通ビズラボ)が開催された。富士通ビズラボは、富士通社員と顧客企業の社員が、与えられた開発テーマについて一緒に議論するイベント。今回は、運送トラックの隙間スペース、電力会社の使っていない資産など、企業の余剰な何かを活用する開発テーマが目立った。テーマごとにA~Eグループに分かれて議論した。

 Aグループは、mm単位の正確な位置情報を提供することで生まれる新しいサービスを検討した。急に必要になったものを、その人の位置を特定して運ぶビジネスを考えた。雨が降りそうであれば傘を届け、ちょっと空いた時間にはコーヒーやお菓子を届けるといったサービスだ。

 Bグループのテーマは、伊藤園の商品輸送網を使い、人手不足で困る物流業に新しいタイプのサービスを提供するというもの。伊藤園の商品を運ぶトラックの荷台の空きスペースを利用して、人手不足の物流を助ける。このシステムを拡大して、伊藤園に限らず荷台の空いたスペースをデータベース化すれば、日本中の物流効率を上げることもできる。

 Cグループは、誰でも農業ができる環境をつくり、農業の人手不足を解消し、かつ田舎の経済活性化を狙うビジネスを考えた。地方の農家が夏休みなどに共働き世帯の子供をが預かることで、子供は農業を体験し、一回り成長して帰ってくという案に行き着いた。

 Dグループのテーマは、電力会社が保有する膨大な施設や資産を活用したビジネスへ。発電所では液化天然ガスを常温に戻すときに大量の冷熱が出る。その冷熱を使って倉庫業を行うアイデアやダムを観光地としてさらに磨き上げるためのアイデアが出された。

 Eグループは、天気を当てる宝くじを考えた。例えばある特定の地域や時間の天気を対象にする。イベントなどと掛け合わせて、当事者がくじを買いたくなる仕組みだ。宝くじを主催することで得た利益は、被災地へ分配するなど社会貢献ができれば、ギャンブルというマイナスイメージを払拭できる。

グループワークでは活発に意見が交わされた
グループワークでは活発に意見が交わされた

今回出てきた珠玉のビジネスプラン

Aグループ「絶対位置配信サービス」
厳密な位置情報を基に、指定された時と場所に必要なものを届けるビジネス。急な出張や天候の変化に対応し、ユーザーがいる場所を突き止めて必要なものを届ける。

Bグループ「伊藤園お茶挽き便」
伊藤園が持つ物流網を利用して、宅配など物を運ぶサービス。トラックが稼働していないタイミングや商品を運ぶ際に荷台の空いたスペースを利用して、物流サービスを効率化する。

Cグループ「誰でも農業」
誰でも農業ができる環境を整え、農業の人手不足を解消する。成果報告では、子供が農業を体験しながら、田舎の生活を体験できるサービスが出された。共働きの家族が増えて、夏休みに子供を預けたいというニーズがある。農家の高齢者が子供の面倒を見る。

Dグループ「電力でしびれよう」
電力会社には、電信柱や発電所、変電所、ダムなど膨大な資産がある。その資産を利用したビジネスを考える。発電所の熱源を利用した倉庫ビジネスやダムを使った観光ビジネスなどを提案した。

Eグループ「LOTO天気」
地域の天気や桜の開花情報などをくじの対象として、環境への意識を高めるなど家族で楽しめるビジネスとする。利益を被災者の救済として還元する社会貢献も考えた。

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