『医療・健康データドリブン総覧』は、医療と健康のデータが作る新産業が生まれる背景、その現状、未来像、そして周辺産業への影響についてが、すべてわかる実用リポートです。BP総研の医療ビッグデータの研究会の知見をベースに、ヘルスケア領域のデータドリブンビジネスの真っただ中にいる大学教授、医療研究機構の担当者、製薬企業内の識者らと、研究員が執筆。経験や研究の蓄積をベースとした従来の医療や創薬が、リアルワールドデータの体系的な蓄積により、予防医療・個別化医療などに破壊的に再構築される道筋がわかります。病院、製薬、ヘルスケア関連製造業、自治体、教育機関までヘルスケア分野での事業設計に役立ちます。
ヘルスケア分野で、診療に関わるビッグデータ、生活にかかわるリアルワールドデータ、個人に集積するパーソナルヘルスレコードを基盤とした新産業が勃興している。医療に対しての公費負担率の高い日本では、データの解析と利活用を加速するために政府も積極的な施策を打ち出している。これらが進めば、予防医学や個別化医療を進める新たな産業とインフラの構築が可能となる。医療ビッグデータという言葉が、もてはやされて早5年。ようやく使えるデータ使えないデータの峻別や、新たな実用ベースのデータ構築がスタートを切った。いまこそ、ヘルスケア領域のデータドリブンビジネスが見渡せるようになっている。病院、製薬、ヘルスケア関連の製造業、自治体、教育機関までヘルスケア分野でのデータビジネスに必然的に向き合う企業・団体、これから積極的な事業化を検討する企業・団体に必携の総覧です。
日経BP総研 副所長 メディカル・ヘルスラボ所長
1989年東京大学農学部卒。91年東京大学農学系研究科修士課程修了後、日経BP入社。医学の専門雑誌『日経メディカル』、エビデンスのある健康雑誌『日経ヘルス』、最新医学から健康法までを解説する『日経Gooday』などの記者、編集長、発行人を経て、現職。
日経メディカル開発/21世紀医療フォーラム事務局
日経メディカル開発/「医療ビッグデータ・コンソーシアム」担当。医薬系コンサルタント会社を経て、2000年入社。2014年より研究会「医療ビッグデータ・コンソーシアム」の運営を担当。
医療データの利活用の最前線に立つ、大学教授、公的機関の研究員などアカデミアの精鋭が執筆、取材協力。
医療・ヘルスケアデータを、ビジネスに生かす製薬企業、通信企業、ヘルスケアベンチャーの最新情報を収録。
1-1データドリブンで、変わる社会と産業
1-1-1デジタルトランスフォーメーションが加速するヘルスケアの革新
1-1-2米国:企業主導により経済的合理性を重視
1-1-3EU:先進的な情報管理、GDPRで個人の権益を守る
1-1-4中国:データは国家のもの。国家主導のデータドリブン戦略
1-1-5データによって貨幣に換算できない価値を共有
1-1-6日本がとるべき戦略で重要な「価値共創」のビジョン
1-1-7未来を創造するサステナビリティの重要性
1-2医療・健康分野の日本の戦略と可能性
1-2-1データドリブン型ビジネス「Ver.2」を牽引するヘルスケア
1-2-2PeOPLe(Person-centered Open Platform for Wellbing)の挑戦
1-2-3個人のヘルスケアデータをマイナンバーでつなぐ
1-2-4データを使って、人を知る
1-2-5「生きる」ことを再発明する
2-1マイナンバーが保険証になる
2-1-1マイナンバーカードで医療機関受診
2-1-2個人情報保護法改正の理由
2-1-3医療データの活用と改正個人情報保護法
2-1-4匿名加工情報とは何か
2-1-5次世代医療基盤法制定の背景と問題点
2-1-6匿名加工医療情報と統計情報
2-2Data is new oil—データは新たな戦略物質
2-2-1DFFT でSociety5.0の実現を
2-2-2日米EU中国、データドリブンに対するそれぞれの事情
2-2-3これから起こるデジタル時代第2幕に向けて
3-1データドリブン社会とは何か
3-1-1日本の政策「Society5.0」の実現
3-1-2Learning Healthcare Systemsの社会実装
3-1-3デジタルヘルス・イノベーション
3-1-4世界保健機構(WHO)のデジタルヘルスに関する決議
3-1-5デジタルヘルス介入のガイドライン
3-2メディカルデータの活用
3-2-1米国におけるEHRの活用
3-2-2EHRデータの利用
3-2-3米国におけるPHRの導入状況
3-2-4SS-MIX2による診断データ収集
4-1日本における医療データの活用状況
4-1-1日本の電子カルテに関する議論
4-1-2電子カルテの標準化の動向
4-2千年カルテプロジェクト
京都大学・宮崎大学名誉教授 千年カルテプロジェクトリーダー 吉原博幸
4-2-1千年カルテプロジェクトとは何か
4-2-2千年カルテプロジェクトの事業概要
4-2-3千年カルテプロジェクトの提供サービス
4-2-4千年カルテプロジェクトの現状
4-3診療情報を交換・共有するためのデータ変換「SS-MIX」
4-3-1SS-MIX2とは何か
4-3-2SS-MIX2の構造
4-4C-CAT 国立がん研究センター内に開設された患者情報連携システム
4-4-1C-CATの機能とがんゲノム医療体制
4-4-2C-CATが担う役割
4-4-3がんゲノム医療推進の経緯
4-5CyberOncology がん診療の入力統一をベースに発展中の統合データベース
4-5-1CyberOncologyとは何か
4-6メディカル・データサイエンスの時代 日本大学臨床データベース
日本大学医学部 薬理学分野 主任教授 浅井 總
コンバージェンス・シーティー・ジャパン株式会社 社長 高橋精彦
4-6-1日本大学臨床データベースとは
4-6-2ビッグデータの時代からメディカルデータの時代へ
4-6-3メデイカルサイエンスデータベースの誕生
4-6-4データを簡便に扱えるシステムの構築
4-6-5次世代医療基盤法の厳しさ
4-6-6日本の診療データの強み
4-6-7今後の展開──つながるプラットフォーム
4-7神奈川県内の複数の病院の電子カルテをつなぐ横浜市立大学のデータドリブン
取材協力:横浜市立大学学長補佐 医学部臨床統計学主任教授 山中竹春
4-7-1臨床データを扱うコンソーシアムの設立
4-7-2データドリブン・ビジネス 米国と日本の強みと弱み
4-7-3EHRをつなぐのはベンチャー企業の役目
4-7-4YCU臨床データ・コンソーシアムが神奈川県の病院の電子カルテを連結
5-1日本の保健医療分野の公的データベース
京都大学大学院 医学系研究科 医療情報企画部 指定講師 森由希子
5-1-1レセプト情報・特定健診情報等データベース
5-1-2介護保険総合データベース(介護DB)
5-1-3DPCデータベース
5-1-4全国がん登録
5-1-5指定難病患者データベースおよび小児慢性特定疾病児童等データベース
5-1-6MID-NET
5-1-7まとめ
5-2MID-NET
日本製薬団体連合会 医薬品安全対策検討プロジェクト WT3リーダー 青木事成
5-2-1MID-NETとは何か
5-2-2MID-NET発足の経緯
5-2-3MID-NETのシステム構造の利用の仕方
5-2-4今後の展開と期待
6-1日本の保健医療分野の公的データベース
6-1-1日本の医療、医学ビッグデータを取り巻く環境
6-1-2医療・医学データの取り扱いの難しさ
6-1-3ヒューマンデータ・サイエンティストの必要性
7-1Society5.0超スマート社会で実現する「健康・医療データ」の変革と新たな価値創出
7-1-1「超スマート社会」が引き起こす「健康・医療データ」の変革
7-1-2PHRの特長、活用事例
7-1-3PHR参入企業の実例
7-1-4株式会社Welby
7-1-53Hホールディングス
7-1-6「PHR」が創出する「健康・医療データ」の新たな価値
7-1-7PHRのマイナンバー活用
7-2「PHR」の課題 患者の自己管理データの観点
7-2-1健康意識の格差
7-2-2同意取得の難しさ
7-3医療機関データの観点
7-3-1電子カルテの普及率
7-3-2電子カルテの不統一な規格
7-3-3「健康・医療データ」は誰のものか~人類の財産として~
8-1データを「つくる」「つなげる」「ひらく」
8-1-1PeOPLeの3つのポイント
8-1-2データドリブン社会におけるデータの役割
8-1-3データを「つくる」
8-1-4データを「つなげる」
8-1-5データを「ひらく」
8-2次世代の医療情報や健康情報基盤「PeOPLe」
8-2-1次世代プラットフォームとは
8-2-2PeOPLe誕生の経緯
8-2-3PeOPLeはデータ利活用プラットフォーム
8-3データドリブンな意思決定支援の重要性
8-3-1患者中心の医療の実現
8-3-2医療機関と患者とのデータの流れ
8-3-3患者にメリットのあるデータドリブン社会
9-1リアルワールドデータ活用のポイント
9-1-1バリューベースドヘルスケアの資源となるリアルワールドデータ
9-1-2リアルワールドデータ活用の3ステップ
9-1-3リアルワールドデータ「収集」のポイント
9-1-4リアルワールドデータ「活用基盤整備」のポイント
9-2グローバルのリアルワールドデータ「活用」事例(オンコロジー領域)
9-2-1医療用医薬品の適応拡大
9-2-2Oncology Data Network
9-2-3リアルワールドデータ解析プラットフォーム
9-2-4モバイルヘルスの躍進
9-2-5リアルワールドデータとしてのゲノミクス
10-1リアルワールドデータ(RWD)ビジネスの現状
10-1-1製薬企業のRWD活用が活発に
10-1-2安全性部門における活用
10-1-3メディカル部門における活用
10-1-4マーケティング部門における活用
10-2これからのRWDビジネス~予測モデルの構築~
10-2-1RWDによる予測モデルへのニーズが急増
10-2-2盛り上がってきたモバイルヘルス(mHealth)~予測モデル実装先・新たな情報収集元~
11-1健康ライフコースデータのデータベース化の取り組み
11-1-1学校健診情報、乳幼児健診の分析とデータベース構築の取り組み
11-1-2学校健診情報のデータベース化
11-1-3乳幼児健診情報のデータベース化
11-1-4個人情報保護への配慮
11-1-5幼少期データを用いた研究事例とライフコースデータの概念
11-1-6診療情報リアルワールドデータ(RWD-DB)の構築と活用
11-1-7健康長寿社会の実現
12-1NTTライフサイエンス
12-1-1NTTライフサイエンス社の3つの事業
12-1-2異業種ともアライアンスを組んで事業を展開
12-1-3NTTグループの多角化とData is new oil
編集・執筆 安井透
12-2PHRシステム基盤「harmo(ハルモ)」これまでの取り組みとこれからの展望
シミックホールディングス株式会社 福士岳歩
12-2-1harmoとは
12-2-2社会実証研究までの経緯と個人情報保護のポリシー
12-2-3お薬手帳サービスの内容と特徴~利用者から見たharmoサービス~
12-2-4スマートフォンアプリの機能
12-2-5薬局からみたharmoサービス
12-2-6個人情報に配慮したデータ保持構成
12-2-7データ利活用の観点からの考察と実際の取り組み
12-2-8ハルモチャネルを利用したデータ利活用の実施事例のご紹介
12-2-9さらなるPHR化に向けた取り組み 予防接種管理への拡張
12-2-10さらなるPHR化に向けた取り組み 予防接種管理への拡張
12-3メディデータ・ソリューションズの臨床開発におけるデータ駆動型アプローチ
メディデータ・ソリューションズ株式会社 マネジャー・プリセールス 佐藤裕
12-3-1新薬開発におけるデータ駆動アプローチ
12-3-2EDCを用いた臨床開発
12-3-3施設の選定
12-3-4データ合成による試験デザイン支援と合成対照群
12-3-5データおよびオペレーション品質の向上
13-1株式会社MICIN
13-1-1創業の経緯と社名の由来
13-1-22つの事業
13-1-3アプリケーション事業
13-1-4データソリューション事業
13-1-5医療の価値を拡げることが目標
13-2株式会社KidsPublic
13-2-1創業の経緯
13-2-2小児科オンラインと産婦人科オンライン
13-2-3病院で待っているだけでは問題は解決しない
13-2-4相談できることで解決する問題
13-2-5産婦人科オンライン
13-2-6サービス内容と料金の支払い
13-3サスメド株式会社
13-3-1社名の由来と3つの事業
13-3-215兆円の損失を出す睡眠障害
13-3-3アプリによる睡眠障害の治療
13-3-4臨床試験・治験管理システムの構築
13-3-5データサイエンティストに代わるAI
13-4株式会社データック
13-4-1創業の経緯
13-4-2データック事業と目指す方向性
13-4-3医療データ解析人材育成
13-4-4おくすりチャットボット
13-4-5医療を可視化することの意義
14-1欧米の医療AIベンチャーの動向
14-1-1欧米の承認を受けた医療AI
14-1-2自閉症診断デバイスCognoa
14-1-3糖尿病インスリン最適化ツール Dreamed Advisor Pro
14-1-4尿検査アプリ healthy io
14-1-5市場により求められる医療AIは異なる
14-1-6世界の医療AIの波はいつ日本に押し寄せるのか
15-1次世代医療創出につながる良質なデータを取集・保管・提供
15-1-1バイオバンクの定義
15-1-2バイオバンクの目的
15-1-3国主導の英国、医療機関併設型の日本
15-1-4国内の3大バイオバンク
15-1-5そのほかの主要診療機関併設型バイオバンク
15-1-6データ蓄積、保管、提供の流れ(TMDU-BRCの例)
15-1-7課題1:バイオバンク横断検索システムの拡充
15-1-8課題2:医療分野のデータサイエンティストの育成
15-1-9日本人のためのバイオバンクを目指す
16-1東北メディカル・メガバンク計画の挑戦
16-1-1東北メディカル・メガバンク計画とは
16-1-2東北メディカル・メガバンク計画の事業概要
16-1-3東北メディカル・メガバンク計画のコホート調査
16-1-4バイオバンクの構築・運用と各種解析
16-2構築されたバイオバンクはどのように使われるのか
16-2-1複合バイオバンク
16-2-2外部利用の方法~試料・情報分譲の仕組み~
16-2-3データベースの構築と公開
16-2-4日本中のバイオバンクをつなぐ
16-2-5データビジティングの時代
16-3データはどのように成長するのか
16-3-1追跡調査、そしてライフコース研究へ
16-4今後の求められる機能と役割
16-4-1対照としての健常者データ
16-4-2産業的な利活用、そしてPHM社会に向けて
17-1日本のデータドリブン社会への道筋
17-1-1EMRからEHR、PHRへ
17-1-2PHRとは何なのか
17-1-3「自分だけのデータ」の限界
17-1-4データは新しい戦略物質
17-1-5データを使いこなせる人が重要になる
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