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文部科学省 令和3年度 委託事業
「専修学校による地域産業中核的人材養成事業」における受託団体の取り組み事例集

実践的な経理事務の授業による
早期スキルアップ事業

学校法人国際総合学園 新潟会計ビジネス専門学校

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人材育成プロジェクト「GO NABI!」を
新潟県内すべての商業高校・総合高校に展開

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高専接続プログラムに取り組むことになった背景と課題

 地域社会、地域経済の安定的な発展には、地域産業、とりわけ中小企業が持続的に発展していくことが重要である。その持続的発展には、技術・商品・サービス開発だけでなく将来的な経営環境の予測、マーケティング力などが不可欠であり、経理・マーケティングの専門人材が必要となる。このことは、中小企業が99%を占める新潟県において、「経営・金融・保険」の専門的職業人材の需要が年々増加していることからもうかがい知ることができる。さらに言えば、開業率より廃業率のほうが高いという状況にある新潟県において、こうした専門人材の育成は喫緊の課題である。しかし、中小企業単独でマーケティング・経理の専門人材を育成するのは、「コスト」、「時間」、「難易度」の面で非常に難しく、アウトソーシングしている企業が多い。

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 一方で、専門学校の卒業生は、就職しても事務職にとどまり、専門知識を活かしたキャリアを築けていないという現状もある。商業高校に関しても、そこで学んだ会計簿記の知識を活かした就職ができているとはいえない。これらの原因としては、企業のニーズと専門学校・高等学校が送り出す人材との間にギャップがあることが考えられる。とくに中小企業の割合が非常に大きい新潟県では、マーケティング・経理事務のサービスを、専門人材を通して提供する企業(税理士事務所、金融機関など)は、多分野の中小企業との取引が多くなるため、経理・会計の専門知識のみならず、「複眼的で多様な知識」、「経営者の視点に立って、会社の数字の背景を理解し、将来的な経営環境の予測まで助言できる力」、「ビッグデータなどを使った地域経済を分析する力」などを有する人材を必要としている。

 以上の諸課題を解決するために、高等学校と専門学校が連携して新たな人材育成プログラムを開発・実施し、従来よりも高いスキルとポテンシャルを有した即戦力となる人材の輩出を目指す。

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課題を解決するためのプログラムと成果指標

 地域の企業の99%を占め、地域経済活性化のカギを握る中小企業の持続的発展を支える人材を早期から育成するため、そして生徒・学生の専門知識を活かした就職や就職後のキャリアアップを拡充するために、高専連携によって『地域経済の持続的活性化を可能にする多能型経理人材・マーケティング人材育成プログラム』を開発し、実証する。

<高等学校>
 高等学校向けには以下のプログラムを開発し、目的意識を持ってビジネス分野の専門学校・大学へ進学する生徒の増加など、高等学校で学んだ技能を活かして進路を決定した生徒数が増加することを目指す。

『高校1年生からの就労意識醸成講座 「ビジネス基礎」科目編』
・産業や学科を問わず、職業高校・普通科高校すべてに共通する内容
・「働くってどういうこと」、「アルバイトと就職はどこが違う?」、「会社員と公務員はどこが違う?」など、キャリアを考える間口を広げることを目的とした就労意識入門講座

『高校1年生からの就労意識醸成講座 「探究の時間」科目編』
・産業・地域複合型。下記①から③を組み合わせた内容で構成
①職業高校・普通科高校すべてに共通する内容
②地域にフォーカスした内容
③産業にフォーカスした内容
・「どんな仕事につきたい」、「どこで働きたい」、「新潟にはどんな会社がある?」など、将来の職業検討につなげることを目的とした講座 

『就労意識醸成準備講座 教員編』
・高校と県立教育センターの連携のもと、RESAS研修などを実施

『日商簿記3級から1級 一貫型オンライン講座』
・簿記会計授業の理解度が目的意識を持って専門学校に進学する生徒の割合と大きく関係していることから開発
・反復学習によって学習到達度が向上することから、朝学習の10分間を活用して毎日学習。習慣づけをする
・講座8分+確認テスト2分で構成
・システムの教師画面から、生徒の学習到達度・理解度が確認可能

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<専門学校>
 専門学校向けには以下のプログラムを開発し、即必要とされる事務処理能力とマナーを有し、長く働こうという意思を持った卒業生の増加を目指す。

『現場感覚と即戦力醸成のためのロールプレーイング講座』
・Office系ITスキル養成授業:現場を想定した課題を与え、Word・Excel・Power Pointを使って自ら状況判断して資料を作成する
・オフィスマナー養成授業:電話の受け答え、廊下で社員同士がすれ違う時の目礼、エレベーターの乗り降り等
・オフィス機器の体験授業:コピー機の使い方、FAXの送り方、電話の使い方(内線のつなぎ方・保留など)

『就労意識醸成講座』
・「就職」を採用する企業側に立って考える授業
・キャリア設計講座

『マーケティング技能入門講座』
・マーケティング、資料作成、プレゼンテーションが一体になった授業
・課題に沿って、地域経済データベースRESASからCSVデータを抽出。独自でデータ分析し、分析結果をパワーポイントでプレゼン資料にして発表する

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 本事業では、高等学校、専門学校、行政、企業が連携しながらプログラムの企画・開発・実証を行っていく。プログラムは、当初新発田商業高等学校で実証した後、連携行政機関である新潟県教育委員会のサポートのもとで新潟県内すべての商業高校・総合高校に展開する。その周知の手段の一環としてプロジェクト名を「GO NABI!(ゴーナビ)プロジェクト」とし、生徒・教員にアプローチしていく。

 キーゴールは、「入社後、短期間で戦力となり、さらに従来よりも高いスキルとポテンシャルを有した、企業の利益創出に貢献できる人材の輩出」である。そのための令和8年度の指標は、「①インターンシップを受け入れる企業の増加数」、「②インターンシップに参加した学生の増加数」とする。令和3年度の実績は、インターンシップ受入れ企業数が16社、参加学生数が35名(のべ54名)なので、これをいかに伸ばせるかが問われることになる。

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 さらに、高校については、「高校1年生からの就労意識醸成講座の実施」、「先生の就労意識醸成講座に対する授業実施の意欲向上」、「生徒の簿記・会計授業の理解度向上」という3つを、専門学校については、「専門学校版就労意識醸成講座の実施」、「現場感覚と即戦力醸成のためのロールプレーイング講座の実施」、「将来的なニーズの変化を想定したマーケティング技能の習得」という3つをそれぞれキーパフォーマンスとし、指標数値を設定する。

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