上野「カドクラ」:焼肉店が直営する立ち飲み、名物のハムカツとビーフジャーキーで今夜も乾杯!

日本で一番歴史のある地下鉄として知られる東京メトロ・銀座線の沿線酒場を訪ねるこの連載。今回紹介する台東区上野の「立飲みカドクラ」は、実は酒場案内人の塩見なゆさんが20代前半から通っている店だそうです。当時は今ほど上野に立ち飲み店があったわけではなく、決まった数軒をローテーションしていたのだとか。さて、どんな店なのでしょうか。
私が20代前半の会社員時代から通っていたカドクラは、当時から安くて気軽に飲めるお店として重宝していて、この界隈の飲み屋さんで偶然居合わせて一緒に乾杯した人とは、いまも友人です。
そんな思い出もあるカドクラですが、上野で半世紀以上続く老舗焼肉店「太昌園」の系列店です。焼肉店が直営する立ち飲みは全国的にも珍しく、直営ならではの特長もあります。

名物ハムカツのバリエーションを楽しむ
まずは、なんと言ってもお肉料理の充実が素晴らしく、煮込みや串焼きといった定番だけでなく、牛バラを炒めたバラ焼きや馬肉を使った桜ユッケ、牛ハチノス酢味噌までもあります。

営業時間はなんと朝10時30分から夜23時30分までと超ロングラン。だいたいいつ行っても営業しているのも嬉しいポイントです。東京でも有数の観光地である上野公園にも近く、散策のついでにビール片手に一息つくのも良さそうですね。立ち飲みの入門にもぴったりな上野の定番です。
開放的な店構えと美味しそうな香りに誘われて、今日もカドクラへ。まずは生ビールで乾杯!

個性的な料理はどれも食べたくなりますが、やはり外せないのは名物ハムカツです。昔ながらの赤いハムを4枚も重ねたもので、分厚いハムカツとも違った食感が楽しめます。
このハムの中にポテトサラダやチーズを挟んだアレンジもあり、酒場ファンの間で「ミルフィーユハムカツ」と呼ばれています。食べごたえ十分、これひとつでビールが進むこと間違いありません。


店先にある大きな鉄板では次々に炒めものが作られていきます。大きく分厚い鉄板で豪快に炒める様子は見ているだけでも楽しいものです。ある意味、少人数でも気軽に楽しめる焼肉店とも言えませんか。とんぺい焼きや焼きうどんなどの食事もあって、昼食時はそんな鉄板料理をおつまみに、軽く一杯チューハイを飲みながらお昼を過ごす人の姿も多いです。
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