塩見なゆの一寸一杯

新橋「タッチ ノウ ミー」:美味しいもつ焼きとビールを片手に、笑ってしゃべって楽しく過ごしましょう

文/写真:塩見なゆ 06.21.2019

酒場案内人の塩見なゆさんがある日、東京・新橋の飲み屋街を巡っていると、通称「マッカーサー通り」(環状第2号線の新橋・虎ノ門間)近くのいつもの小路に、賑やかなもつ焼きの立ち飲み店が開いていました。店名は「タッチ ノウ ミー」。不思議な第一印象ですが、Touch know me、つまり立ち飲みのダジャレです。東京メトロ・銀座線の沿線酒場、今回は新橋の立ち飲み居酒屋「タッチ ノウ ミー」です。

さっそく店内をのぞいて聞いてみると、その日がプレオープンとのこと。ふらりと寄って、いただいた煮込みが絶品で、興奮のままあわせて頼んだもつ焼きも炭火を上手に使い丁寧な焼き具合。それ以来、すっかり気に入って新橋の街を歩くときは頻繁にうかがうようになりました。

それが2015年春のこと。あれから4年が経ち、現在も毎晩大賑わいです。元芸人さんのやっさん店長や現役芸人さんが店に立つ「タッチ ノウ ミー」は、さすがのトーク術でお客さん同士の会話を引き出し、スタッフの方を軸にして常連さん、一見さん関係なく、酒場の話で盛り上がっています。


生ビールを飲みながら夢見心地を味わえる逸品

店長のやっさんこと、安井さんは芸人時代、10年間居酒屋でアルバイトをしていて、恵比寿の焼鳥店では焼き台に立つまでの腕だった方。そんなやっさんが炭火を巧みにコントロールして焼き上げるもつ焼きは、焼き具合が絶妙でとってもジューシーです。

串打ちも丁寧できれいな短冊形をしていて、肉がみっちり詰まることにより、肉汁が外にタレないようになっています。


プリプリのレバーも、肉汁したたるカシラも、豚の旨味がクセになるシロもおすすめですが、まるでイカ焼きのように引き伸ばされて白く整えられたナンコツの塩焼きが好物です。コリコリというよりはもっちりという表現がぴったりの串。気持ち多めにかけた七味でぴりっとした味を楽しんだ余韻に、生ビールをすかさず飲めば夢見心地です。

やきとん それぞれ1本120円

もつ焼きと並んでおすすめしたい煮込みは、豚もつではなく牛すじを使用。特長はなんといっても、あくのないすっきりとした仕上がり。表面に脂も浮いていない非常にあっさりとした味は、煮込みのクセのある味が苦手な人にも安心しておすすめしたい逸品です。塩ベースに、盛りつけ時に添えられる柚子胡椒が味の決め手。香り爽やか、とろっとした牛すじをちびりちびりと摘んでお酒が進みます。

牛すじ煮込み 350円

19時まではハッピーアワーでビールやチューハイがお得になります。それを目指して開店の17時からお客さんは次々と集まって、まだ日が明るいうちから店内は活気に包まれます。それから一段落して、一軒目として目指してくる人、二軒目、三軒目とくる人で深夜まで賑わいは絶えません。


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