「ネットで話題」はリアルでも話題になるか?

旅行サイトで絶賛される高野山、土産話ができる巡り方

文/写真:鶴野 充茂 06.16.2016

世界遺産の高野山。日本国内以上に、海外の旅行口コミサイトで絶賛されているのがここの奥の院と呼ばれるエリアです。戦国武将の墓参りをしながら、ネット上で語られている魅力を実地検証していきます。

もう1つ、大河ドラマのファンならぜひ訪れたいのが、「江~姫たちの戦国」の主人公となった江戸幕府2代将軍・徳川秀忠の妻、江(崇源院)の供養塔。高野山の墓石碑群の中で最も大きい(6.6 m)ことから「一番石」として紹介される供養塔です。秀忠との長女、千姫(天樹院)の供養塔もすぐ近くにあります。

徳川秀忠の妻、江(崇源院)の供養塔

織田信長、豊臣秀吉、明智光秀、石田三成が徒歩圏に

宗教弾圧で高野山攻めも命じた織田信長の墓がこの地に見つかったのは、数十年前の学術調査によって初めてとされています。奥の院にほど近く、他の武将と比べると小さな墓所ですが、参拝者が絶えません。

一般の墓に紛れるようにして織田信長の墓がある

対して広い敷地をもつ豊臣家の墓所には、豊臣秀吉とその母、秀吉の弟・秀長とその夫人などが眠っています。

豊臣家の墓は階段を上った丘の上にある

織田信長を討った明智光秀と、最近、自治体制作の動画で注目されている豊臣秀吉の家臣・石田三成の墓も参道脇にあります。(石田三成の動画はこちらのYouTubeをご覧ください

石田三成と明智光秀はお隣さん同士

なお、徳川家康については、秀忠と共にまつる徳川家霊台が高野山の別の場所にあります。

「忘れられない」「息を飲む」「見なければならない」奥の院

ネット上で、「忘れられない」「息を飲む」「見なければならない」「素晴らしい」「特別な場所」などの声が目立つ「奥の院」の、本当の奥の院は、御廟橋を渡った向こう側にあります。

御廟橋。橋板36枚と橋全体を1枚と数え、合わせて金剛界37尊を表している

御廟橋から先は聖域で、写真撮影は禁止。タバコや飲食も禁止。服装を正し一礼して渡ります。

835年、現在の奥の院に空海(弘法大師)が入定(にゅうじょう)しました。入定とは、瞑想して生きたまま仏になること。つまり弘法大師は現在も生きていると考えられており、現在も毎日、この御廟橋から弘法大師御廟に午前6時と10時半の2回、僧侶によって温かい食事が運ばれています。これを生身供(しょうじんぐ)と言います。

階段を上がったところにあるのが燈籠堂。その奥に弘法大師御廟があります。

燈籠堂の堂内正面には、1000年近く燃え続けていると言われる2つの「消えずの火」があり他では味わえない独特な雰囲気に圧倒されますが、この建物の地下にも注目です。

階段を下りたところにある地下法場は、薄暗く、無数の灯籠が灯(とも)された空間で、信仰のあるなしに関わらず、空気の違いや祈りの力を体で感じられるような場所です。意外と知られていないようなので、オススメです。

カンパネラナイト