生きるチカラの強い女性へ

処方箋14 3カ月先の美しさと健康のために

文:ひきた よしあき / 写真:カンパネラ編集部 07.17.2018

仕事一辺倒でキャリアを重ねるのはもう古い? それよりも大切な家族と一緒に豊かな時間を過ごし、人生を謳歌する女性が少しずつ増えています。名スピーチライター・ひきたよしあきさんが、スマートで力強い女性たちに会い、その魅力を探ります。第14回は、赤坂AAクリニックの統括でアンチエイジングアドバイザーの永沢幸子さんです。

官庁、外資系企業、マスコミが集まる赤坂に、「若生き医療」をめざす赤坂AAクリニックはある。永沢幸子さんは、この創設から携わってきた。

「大学病院の病理研究を通して、たくさんの病気をみてきました。いずれ私自身も病気にかかる。自然にそう考えるようになっていました。

でも、日本のような保険制度をもたない国々では、予防医学がずっと進んでいます。簡単に病院にかかれない分、健康は自己責任という意識が強いんですね。この予防医学をとりいれて、もっと健康に、美しく生きることができるのではないかと考えるようになりました」

同じ志をもつ森吉臣(もり・よしおみ)先生とともに、美と健康の両立をめざしたアンチエイジングクリニックを立ち上げる。それが赤坂AAクリニックだ。

「けっして順風満帆な立ち上げではありませんでした。

日本でアンチエイジングといえば、シミやシワをとるイメージが強いんです。予防医学とはかけはなれているんですね。

そこで私たちは、様々な予防医療を導入することで、違いを知ってもらうことにしました。ホルモン治療、キレーション治療、高濃度ビタミンなど、新しい治療法をどんどん入れていくことで、予防医療を知ってもらおうとしました」

当時の永沢さんは、子育ての真っ最中。仕事に加えて、介護までが生活にのしかかっていた。美と健康を求めている医療をめざしながら、自身がボロボロになっている。これでは人前に立てないと思い、自らがこれらの療法を積極的に取り入れた。

「効果はありましたね。女性はどうしても見た目の美しさに走りがちですが、体の内側を健康にしないと本物の美しさは手に入らないんです。美しさって、病気をよせつけない強い体を作ることなんですよ」

そう語る永沢さんの腸内フローラを測定すると同い年の人の善玉菌が、平均2〜5%なのに対し、23%もあるそうだ。これは免疫力の高さを証明している。

「毎日の食生活で、なるべく乳酸菌や酵素を摂るようにしています。それに、腹6分目をめざすこと。月に一度はジュースクレンズをやって長寿遺伝子と言われるサーチュイン遺伝子のスイッチをいれるように心がけています。こうすることによって傷ついた細胞を修復できるんです」

そう語る永沢先生の頬は、少女のように輝いている。病気をよせつけない体がつくりだす笑顔は、無敵な美しさを湛えている。

「人間の細胞は、臓器によって違いはありますが、90日で入れ替わります。ですから、

『3カ月先の自分を今作っている』

という意識で食べて、動いて、寝ることが大切。それが一番の予防医学なんですよ」

あなたも今日から生活習慣を見直してみませんか。3カ月先の美と健康のために。

ひきた よしあき
1960年兵庫県西宮市生まれ。早稲田大学法学部卒業。博報堂クリエイティブプロデューサー、スピーチライター。学生時代から第8次「早稲田文学」学生編集委員、NHK「クイズ面白ゼミナール」のクイズ制作などで活躍。84年(株)博報堂入社。クリエイティブディレクターとして数々のCM作品を手がける。また、明治大学をはじめ多くの大学で講師を務める。15年、朝日小学生新聞でコラム「大勢の中のあなたへ」、コラム「机の前に貼る一行」を連載。著書に『あなたは言葉でできている』(実業之日本社)、『ゆっくり前へ ことばの玩具箱』(京都書房)がある。
家飲み酒とも日記