営業チームの育成に役立つとして話題の2冊の書籍『無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」』『無敗営業 チーム戦略 オンラインとリアル ハイブリッドで勝つ』。その著者である高橋浩一氏が、書籍の内容をさらに深掘りし、経験の浅い営業担当者を成長させ業績を伸ばすために必要なノウハウを解説する。連載第5回は、顧客が提案を選択する場合に考えられる3つの理由を紹介します。

顧客があなたに頼むわけ
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 前回の記事では、「どの商品・サービスを買うかをはっきりと決めておらず、ある程度の判断材料を基に考える」というお客様の心理について解説しました。

 複数の選択肢があり1つに決められない状態にあるお客様は、自分なりに判断を正当化しようとします。こうした場合、提案活動を通して「お客様がなぜ当社の提案を選ぶのか」の筋道を明確にしておくことで、営業担当者は成果を上げやすくなります。

 では、お客様に当社の提案を選んでいただく筋道を描く上で、どんな壁をクリアしなければいけないかについて、考えていきたいと思います。

3つに分解、決め手を探る

 「お客様が当社の提案を選ぶ理由」を詳しく定義すると、「お客様がなぜ、今、当社のサービスを選ぶのかに対する決定的な理由」と言い換えられます。この決定的な理由が作られるためにクリアすべき点は、以下の図のように3つに分解されます。

「お客様が当社を選ぶ理由」は3通り
「お客様が当社を選ぶ理由」は3通り
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 1つ目は、「他にも良い商品・サービスはあるのになぜ当社か」ということです。候補として迷っている会社が他にもある場合、そこは競合となるわけですから、競合を選ばずに当社を選んでもらう理由が必要です。他社に比べて当社の提案が勝っている理由を明確にしなければなりません。

 では、競合だけ考えていればいいかというと、そうではありません。

 2つ目は「外注せずに内部でやるという選択もあるのになぜ当社か」というものです。場合によっては、お客様が外部の会社に発注せずに自前でやることもあります。その場合、実質的な競合は他の会社ではなくお客様自身、ということもあります。例えば、コンサルティングやアウトソーシングなどのサービスはこういった状況に直面しやすいでしょう。