営業チームの育成に役立つとして話題の2冊の書籍『無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」』『無敗営業 チーム戦略 オンラインとリアル ハイブリッドで勝つ』。その著者である高橋浩一氏が、書籍の内容をさらに深掘りし、経験の浅い営業担当者を成長させ業績を伸ばすためのノウハウを解説する。連載第10回は、相手から明確な回答を引き出すための「具体化質問」と「核心質問」について紹介する。

「具体化質問」と「核心質問」を駆使する
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 今回は、前回に続き、以下の「質問力」を構成する4つのステップのうち、最後のステップとなる(4)「具体化する『訊く』」について解説します。(1)土台作りと(2)「切り込む『聞く』」については第8回を、(3)「深掘りする『聴く』」については第9回をご覧ください。

「質問力」を構成する4つのステップ
(1)土台作り(相手に対して、質問しやすい雰囲気を整える)
(2)切り込む「聞く」(英語では、聞く行為を広く指す「hear」に相当)
(3)深掘りする「聴く」(英語では、注意深く耳を傾ける「listen to」に相当)
(4)具体化する「訊く」(英語では、こちらから尋ねる「ask」に相当)

 お客様との商談を成功させる上で、必ず聞かなければならない質問があります。例えば、以下のような質問です。

・お客様は何に困っているのか?
・予算はいくらぐらいか?
・競合がすでに入り込んでいるとき、後からコンタクトした当社にチャンスはあるか?

 ところが、こういった質問をお客様にストレートにぶつけても、曖昧な答えでかわされてしまった、という体験を持つ方もいらっしゃるかと思います。

 なぜ、お客様は曖昧な答えでかわすのでしょうか。そこにどのような心理が働いているかを若手社員に考えさせて指導すると効果的です。お客様の立場を想像してみれば分かります。例えば、「自分の“手の内”を見せ過ぎると、商談を優位に運べない」という思いが起こります。そうすると、「どのぐらいまで情報を出すか」を注意深く考えながら会話を進めがちになるのです。

 しかし、営業をする側としては、お客様からきちんと情報を教えていただいた方が、しっかりとお役に立てる提案ができる、という思いもあるはずです。そこで、有効なのが(4)「具体化する『訊く』」という作業です。ここでは、「具体化質問」と「核心質問」というテクニックが役に立ちます。